意味 _ 詩
君が告げたサヨナラを毎晩思い出すこと
卒業式で歌った曲をふいに口遊むこと
駅で一人ぼっちを感じて遠回りして帰ること
空の、夜の、海の写真を撮って保存すること
詩でも、小説でもない言葉の羅列を書くこと
カーディガンのポケットに手を深く突っ込むこと
わからない未来の悪いことばかりに怯えること
あの日のドアを何度も開け閉めすること
一周しても月だけは変わらないって信じてること
何周生まれ変わっても君に逢いたいって思うこと
全部私が悪いんだって言葉にしちゃうこと
本当は、君が悪いって言葉にしたいこと
全部私にとってはかけがえのないこと
本当は、たいした意味なんてないこと
了