手錠と指輪と _ 詩
殻を閉じても君は貝じゃない
花が咲いても君は薔薇じゃない
曇天に歌えど君は空じゃない
言葉に溺れても君は辞書じゃない
何処までいっても君は人間で
もう何処にもいかないように
君の両腕手錠をはめて
朝は桜の春を横目に
昼は夏の鋭角に手を翳し
夕は小さな秋をポケットに
夜は冬の礫が窓を打ち
いつの日もどうか君は人間で
ほらあの惑星、一粒弾いて
君の薬指輪っかをはめて
了
殻を閉じても君は貝じゃない
花が咲いても君は薔薇じゃない
曇天に歌えど君は空じゃない
言葉に溺れても君は辞書じゃない
何処までいっても君は人間で
もう何処にもいかないように
君の両腕手錠をはめて
朝は桜の春を横目に
昼は夏の鋭角に手を翳し
夕は小さな秋をポケットに
夜は冬の礫が窓を打ち
いつの日もどうか君は人間で
ほらあの惑星、一粒弾いて
君の薬指輪っかをはめて
了