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ミリメートル _ 詩

ズレないように指の震えを抑えこむ
擦れないように息の弾みを尖らせる
このファインダーを覗く私は
永遠という線分上のミリメートルだ
光度が歌い出す前に右目を固定して
稲妻のように一瞬で切り取って
飛ばないようにそっと心に話しかける
起きないようにしんと足音忍ばせる
このファインダーを除く全てよ
対象という積分的アフロディーテよ
泡が煌めいて海が騙されたとしても
プリズムのように分割しないで
画角の端の余白の外側
焼け焦げる程に見つめる眼差し

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