意識の底に沈む _ 詩
百年かけて一輪咲いた花びらの一枚に
月も水も土も光も移送する途中
真空のケースに入れられた
わずか4.6kgの最後の記憶
転送装置は使えない
微細なズレで質量が解ける恐れがある
この両手で運ぶしかない
タイムリミットは24時間
氷漬けの入道雲を迂回して
鯨の骨が運ぶ苔たちの島を曲がったら
ニューヨークの看板の下
真夏の幽霊にもう一度だけ会って
本当のことを聞いてみよう
君は本当に死んでいるのかと
了
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百年かけて一輪咲いた花びらの一枚に
月も水も土も光も移送する途中
真空のケースに入れられた
わずか4.6kgの最後の記憶
転送装置は使えない
微細なズレで質量が解ける恐れがある
この両手で運ぶしかない
タイムリミットは24時間
氷漬けの入道雲を迂回して
鯨の骨が運ぶ苔たちの島を曲がったら
ニューヨークの看板の下
真夏の幽霊にもう一度だけ会って
本当のことを聞いてみよう
君は本当に死んでいるのかと
了
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