#148 紙媒体の行く末は
ホームページやSNSなどのWebメディア、
情報がデジタル化されたWebコンテンツは
瞬く間に私たちの生活の日常になりました。
それと同時に、「将来、紙媒体はなくなるか」
といった話を耳にすることが多くなりました。
私も実際に、情報収集はWebコンテンツを
通して行っていることが多いです。
紙の本を買う機会も減りました。
でも、だからといって紙媒体は本当になくなる
のでしょうか。
今回は、紙媒体のメリット、デメリットをご紹介します。
また、以前元新聞記者に聞いた話などを
別記事(次回の記事)で紹介する予定です。
前編後編になりますが、よければご覧下さいね。
1.紙媒体のメリット・デメリット
最初に、紙媒体を活用するメリットとデメリットを
ご紹介します。
◎メリット
一覧性/信頼性/記憶への定着力/五感への働きかけ など
(1)一覧性が高い
紙媒体のメリットといえば、まず「一覧性」が
あげられます。
ページを見渡して、どこに何の情報があるかを
すぐに見つけることができるのは強みですね。
見た上で、好きな記事・気になった記事を
読むという人も多いのではないでしょうか。
(2)信頼性が高い
イメージ的も含め、紙媒体は信頼度が高いです。
紙媒体とWebメディアではコンテンツ制作の
過程が異なります。
紙媒体は発行後に修正しづらい特徴から、ライター、
編集者、発行責任者と多くの人のチェックが入るため、
客観性と信頼性につながっています。
(もちろん媒体により信頼性は異なりますが。)
(3)保管性、記憶への定着力がある
書籍や雑誌は物理的に手元に残ります。
数年、数十年、それ以上保管することもできます。
Web上の情報はサイトが行方不明になることがありますね。
繰り返し読め、記憶に残りやすいのも特徴です。
(4)手触りなど五感への働きかけられる
記憶に残りやすい理由でもありますが、
実際に触ることのできる紙媒体は、触感など
五感に働きかけるものがあります。
例えば、「紙」の質感自体もひとつの魅力です。
編集者は媒体を作成するときに、どんな紙にするか
ということも検討しています。
手帳であれば書きやすさ、辞書であれば薄くて
丈夫な紙と、求められる紙の特徴も異なります。
△デメリット
即時性/情報量/修正の難しさ/拡散力 など
(1)即時性が低い
紙媒体とWebコンテンツの大きな違いのひとつは
即時性です。
印刷という工程をもたないWebメディアは、
速報として情報発信することに非常に優れています。
(2)情報量の制限がある
次に、情報量が制限されることが挙げられます。
1ページに掲載される量が必然的に決まるため、
文字数、画像、図表のサイズなど含めて
取捨選択が必要になります。
Webコンテンツは、極端な話ですが
どれだけ膨大な量になっても、逆に少なくても、
更新できるので制限は紙媒体と比べると小さいです。
(3)修正の難しさ
先ほどもお伝えしましたが、紙媒体は一度発行すると
簡単には修正できません。
Webのようにその都度、更新日を変更して内容を
修正することはできず、一度人の手に渡ってしまうと
訂正情報を届けることは非常に困難です。
(修正の難しさが「信頼」に繋がってもいます。)
(4)情報拡散力の低さ
拡散性もWebメディアと比べると弱いですね。
特にSNSは拡散力のあるメディアです。
ひとつの記事が一瞬で、数万・数十万の人に届く
こともWebメディアの大きな力です。
一方で紙媒体は、電子デバイスを持たない人へ
回覧することが可能という特徴はありますが、
一度に拡散する力は弱いメディアと言えます。
2.紙媒体はなくなるのか?
確かに、紙媒体の置かれている現状は
あまり良いものをは言えません。
出版不況と言われている通り、書籍、雑誌の売上げは
下がり続けています。
また、日本新聞協会の発表によると、2000年に
5千3百万部を超えていた新聞の発行部数は、
2017年には4千2百万部まで落ち込んでいます。
老舗と言われる新聞・雑誌の廃刊のニュースに驚く
ことも珍しくありません。
マーケティング予算の配分平均も、
デジタルへの投資の方が高い状況です。
でも、実は書籍や雑誌、漫画を今後も紙で読みたい、
と答えている人は多いです。
読書離れは進んでいるものの、読書手段そのものは
紙の書籍の方が多いともいわれています。
(年代の偏りは気になりますが。)
また、「ミレニアル世代にDMの影響力が大きい」
という調査結果も見つけました。
※ミレニアル世代
1980年代から2000年代初頭までに生まれた世代のこと
アメリカの調査結果なのですが、
・90%が「DMは信頼性がある」と回答、
・87%が「DMを受け取ってもよい」、
・57%が「DMを見て商品を購入したことがある」
という回答があったそうです。
実は私も感覚として、DMは効果があるなと
思うことがありました。
先日、自社のサービスに関するフィードバックを
他社から受けた際に、「DMの効果が高い」という話があったからです。
理由としてはコロナ禍で、
✓ 「情報不足」になった顧客
✓ 過度なDMを打たなくなった企業
という状況で「適切な量のDM」が顧客に届いたから
ではないか、と言われています。
確かに、情報を自分から取りに行くこと前提で
考えていましたが、自分の興味の範囲外の情報を
取りに行く時間を作る人は少ないかもしれません。
相手に何かを伝える際に紙媒体を使うことが、
まだ有効な手段なのではないかと感じました。
webだとスルーされたり、そのままデータ削除されたり
する方が多いですからね。
3.まとめ
いかがですか。
今回は紙媒体のメリットとデメリットについて
お伝えしました。
何にでも良し悪しがあるといわれているように、
紙媒体にも良さ、欠点があります。
個人的には紙媒体の方が好きなのですが、
そうはいってもWeb上で情報収集もするし、
発信もこのようにオンラインでしています。
ですので、媒体はあくまでも手段であって、
よりよく活用できるのであればどちらも「アリ」
だと私は思っています。
次回は、実際に私が元新聞記者に聞いた話から
紙媒体の良さをもう少しお伝えします。
今回は、これで終わりにします。
ではまた。
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