短編 「2o4x年」
〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜
爆発的な人口増加に伴い
エネルギー問題、食糧問題、気候変動
etc
人類の歴史とは__
長らく貧困と枯渇との闘いであった。
1990年代のネットワークによる
通信革命は人々の叡智を加速させ、
それ故にさらなる混沌に渦巻いていたが、
画期的な発明により
様々に問題を解決に導く方向へと
世界は一致し始める。
世界平和が叫ばれる中、
204X年の近未来を考える。
・
・
・
・
①核兵器の解体
世界のエネルギー事情の解決にあたり
核兵器を解体し、その弾頭より取り出した
「核」を原子力発電に流用する__。
その技術力を高めることで
世界から「核」の脅威とエネルギー問題を
解決に導くことが国連総会で決議されたのだ。
・
・
・
・
②耐放射線遺伝子
前述の核兵器解体の問題を
加速化させたのは
バイオテクノロジーの発達によるものだ。
人体に有害な放射能によるDNAの破損を
未然に防ぐ技術が高まり、
人はおろか動物、植物の種子に及ぶまで
放射能の半減期を待つことなく
普段通りの生活を営むことが出来る。
たとえ原子炉がメルトダウンしても
安全かつ短期間での修復が可能になる。
・
・
・
・
③火星貿易
冷凍技術が発達する中で
超電導の研究が進み
高温条件下においても電気抵抗を
ゼロにすることが可能となった。
これによって
赤道直下の遠心力
月の遠心力のスイング・バイにより
大型の重機や物資を大気圏外へと
運びだし、火星開発が進む。
火星にはわずかに水と酸素があったが、
コロニー居住地を設けて、
植物を増殖させることに成功し、
光合成によってコロニー内の
酸素濃度を高める。
また、火星極地の氷を集約し、
コロニー内での水循環にも成功する。
豊富な鉄資源が火星にはある。
アセロール・ミタル、日本製鉄、POSCO、タタ・スティールなどの
高炉メーカーがこぞって良質かつ安価な鉄鋼生産の第2の生産拠点となり、
繁栄の基礎を築く。
・
・
・
・
④老いが無くなる。
人の寿命は本来120歳である。
これは地球が発する磁波と体内の
電気エネルギーとの関係性に基づく。
寿命を引き伸ばすことは不可能であるが
ほぼ、寿命が尽きるその直前まで
老化せず若々しい姿を保つことが可能になる。
優れた思想、哲学、藝術など
精神的にも豊かな社会へと変貌する。
・
・
・
・
科学を悪用してはいけない。
武力の脅威で屈服させてはいけない。
我が国の利権だけを追ってはいけない。
透き通る若き心を防弾するのだ。
核は解体出来るのだ。
No more Hiroshima !
No more Nagasaki !
人がその道を歩むことにためらいはない。
信じることから始まる。
世界は確実に良くなっていることを__
僕たちの出番はこれから
〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜°〜
世界に平和をあきらめない。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?