無名ライターのブランディング日記 #6 他己分析インタビューをする
<前回の記事はこちら>
自分にハッシュタグをつける
前回更新した記事では触れなかったが、自己分析インタビューの序盤では「コアワード探し」というワークに取り組んでいた。
ここでいう「コアワード」とは、自分の強みや独自性を表すフレーズのことだ。私は、悠木さんからの「自分にハッシュタグをつけるとしたら、どんなワードが思い浮かびますか?」という問いに対して、とにかく思いつく限りの単語を挙げていった。
人からよく褒められることや自分が大切にしている価値観、持ち合わせているスキルや過去の経験などを振り返りながらなんとか絞り出したキーワードたち。カテゴリ別に並べると、以下のようになった。
次に、浮かんだそれぞれのキーワードに対して「なぜそう思うのか?」を言語化していくステップもあったのだが、ここではその内容の紹介は割愛する。
皆さんがこのワークに取り組む時には、必ず「なぜ」を掘り下げてほしい。
前置きが長くなったが、今回のテーマとなる「他己分析」は、これらのワードを念頭に置きつつ、家族や知人に自分の印象を語ってもらうというものだ。
「自己分析が終わったら、ぜひやってみてください」と悠木さんから勧めていただいた取り組みだった。
他己分析ワークに取り組むメリット
パーソナルブランディングの過程で、自己分析だけではなく他己分析も行うべきなのはなぜか。
悠木さんのお話と、実際に私が他己分析ワークに取り組んだ経験からは、大きく2つのメリットを見出すことができた。
1. 自己分析の確度を評価できる
自己分析結果の確度は
・時間をかけて丁寧に行う
・あらゆる角度から自分の行動や考え方を見つめ直す
・誰かに壁打ち相手になってもらう
などを意識することで、ある程度までは高められる。とはいえ、その内容の客観性や深度を評価するためには、自分のことを知る他者の視点がどうしても必要になる。
2. 強みと独自性を語る時に説得力が出る
自己分析と他己分析の結果を比較した時に、何か共通する要素が見つかる場合もある。それこそが自他共に認める自分らしさだ。
さらに、他己分析に協力してくれた相手に「なぜそう思うのか?」を尋ねることで、自分の強みや独自性に説得力を持たせるエピソードを聞き出せることもあるだろう。
インタビュー相手から指摘された強みがすでに自認しているものだったとしても、他者からのお墨付きをもらうことで、ブランドの説得力や厚みは格段に増す。
自己分析+他己分析で可視化された「自他共に認める強み」をブランディングのストーリーやバリューに組み込めば、いつも通りの振る舞いによってブランドを体現できる。つまり「一貫性のある人物」だという印象を顧客に与えやすくなるのだ。
他己分析インタビューをしてみる
というわけで、さっそく私は家族や友人、取引先の方に、私のことをどう思うかをとにかく聞いた。
詳しい質問内容や聞き方は、相手との関係性によって多少変えるようにしたが、例えば取引先に対しては、以下のような質問をしてみた。
「私のこと褒めてください」と言っているみたいで最初のほうは恐縮したが、予想以上に皆さん真剣に考えてくださるので、だんだんと遠慮がなくなってきた。(図々しい)
このデータは、自分のブランディングだけではなく、今後の顧客満足度向上に必ず活かしてみせます!と心の中で誓った。
実施結果
ここからは、実際の回答内容を紹介。
ただ私への褒め言葉が並んでいるだけなので、私に興味のある方のみ読み進めてみてほしい。
家族・友人
家族なら私のことを一番よく知っているはず!と思い、なんの脈絡もなく「私ってどんな人?」と聞くと、さらっとした答えが返ってきた。
友人のYはこの質問を面白がってくれて、一瞬で私のことをたくさん褒めてくれた。頭の回転の速さと言語化能力がすごい。
クライアント、お仕事仲間
クライアントとのやりとりや面談の中でも、同じように私の印象を聞いてみた。
この言葉たち、落ち込んだ時に見返して励みにします…!
他己分析、いいじゃん
他己分析インタビューをしてみて思ったのは、自分が自分のことを一番よく理解していると思ったら大間違いだということ。
実際、私が自覚していない強みを挙げてくださるコメントも結構あり、新しい自分の一面を発見する機会になった。
他者が私のどんなところによさを感じているのか。どんなところを評価してくださっているのかが理解できると、今後力を入れるべきポイントが見えてくる気がした。
この情報を参考にしつつ、ライターとしての戦略を固めていこう。