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葬送のフリーレン

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『葬送のフリーレン』は、現在(いま)とても熱いマンガの一つだと思ってます。表面的には淡々と進んでいる雰囲気の時が多いですが、魂が熱く、奥が深い。原作マンガ、アニメいずれかを問わず…
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#アニメ感想文

「葬送のフリーレン」118話ネタバレ感想:壮大な恋物語

この物語は究極の「すれ違いの恋の物語」とも言えるし、「時を超えて気持ちを通い合わせる恋の物語」とも言える。 第118話「フィアラトール」のネタバレ感想です。 未読の方はご注意ください。 魔族の幻影に飲み込まれ、まさかの(ヒンフリ・ファン狂喜の)状態になったヒンメルとフリーレン。 そのあとの展開に深く感動したので、勇者ヒンメルの境地を想像してみた。 出会い フリーレンと初めて出会ったのは、暗い夜の森。花畑を出す魔法を見せたときに、とても綺麗だと思った。(6巻) 大人

「文化が生み出す強さの違い~ハリウッドと『葬送のフリーレン』の比較」

これまでの2部で、ハリウッドと日本アニメの「強い女性像」について掘り下げてきました。今回は、なぜこの違いが生まれるのか? という根本的な問いに対して、文化的背景や物語の作り方を通じて分析していきます。『葬送のフリーレン』に描かれる内面的な強さと、ハリウッド映画でよく見られる外面的な強さが、どうしてこうも異なるのか。その理由を探っていきましょう。 文化的背景の違い ハリウッド映画における「強い女性像」は、しばしばDEI(多様性・公平性・包括性)や、社会正義に基づいたwoke

ハリウッドとは違う『葬送のフリーレン』に描かれる本当の強さ

さて、前回の第1部では、ハリウッドが描く「強い女性像」について触れ、視聴者が感じる飽和感や批判についてお話しました。今回は、その対比として、日本のアニメ『葬送のフリーレン』に登場するフリーレンやその他の 女性キャラクターたちの魅力に焦点を当てていきます。 ハリウッドとは一味違う、日本のアニメが描く「本当の強さ」とは何かを一緒に見ていきましょう(日本の〜とは言っても、今回取り上げるのは葬送のフリーレンだけですが。。)。 フリーレンのキャラクター描写《強さの裏にある弱さと成長

「葬送のフリーレン」が止まらない理由

 この作品を見るのは2度目である。初めて見た時も、見返している今も、取り憑かれたようにず〜っと見続けてしまう。なぜなのだろう。このnoteでは、ネタバレをできるだけ避けているが、今回はそうもいかず  #ネタバレ を宣言する。  主人公のフリーレンは、エルフといわれる寿命1000年超(2000年とも)のヒトである。第1話はフリーレンと勇者ヒンメルら4人が10年の旅のすえに魔王を退治し、凱旋するところから始まる。魔族に脅かされてきた人類にとって、魔王退治は「平和な時代」の幕開け

【感想】『葬送のフリーレン』アニメ2周→原作を見たら一番油の天ぷらはいいぞと感じた件

アニメ『葬送のフリーレン』2周目の感想を書いたので、それ以降の原作を読んだ感想です。少しだけネタバレがあるので未視聴の方はブラウザバックを推奨します。それでは、行きましょう。 3.アニメ2周目の感想6本分第01~04話、第05~11話、第11~15話 第16~18話、第18~26話、第27~28話=前note 前note 4.アニメ2周→原作通し見直後の感想サンデーうぇぶりで原作を読んだ率直な感想としては、アニメ2周目の第1話~第4話、原作で言うところの第1話~第8話の

雑文のつもりだったけど、フリーレンの感想。 エルフ的視点、言葉とイメージ。

 葬送のフリーレン、いい漫画です。とはいえ、私はアニメしか見ていません。特に、ハイターが好きです。ハイターの死後のイメージが僕にはとてもしっくりくる。天国が本当にあるかどうかと考えるよりも、どうせ分からないなら素敵なことがあった方が良いという、楽観的だけど人間の想像力を肯定する死生観が、私は好きです。彼らの世界は、とても現実世界とかけ離れています。ですが、なぜか彼らの言葉や動きは私たちにスッと馴染む。あの漫画の世界には、果てしなく長生きをする生き物〈エルフ〉が出てきて、その視

「葬送のフリーレン」観終わりました

アニメ「葬送のフリーレン」の感想です。 ネタバレがあると思います。注意です。 あっさりめな戦闘 勇者一行が魔王を倒した後の世界。 フリーレンたちが旅をするのはそんな世界です。 観ていて抱いた感想は「戦闘があっさりめだな」ということ。(いい意味で言っています) たとえば… 剣士シュタルクが村を救うために紅鏡龍を倒す場面。 あれ、一撃で終わるんですよね。 バトル漫画なら、数話にわたって描かれる見せ場っぽいところかなぁと思うんですが。 そういうバトルよりも、そこに至るま

【感想&考察】アニメ葬送のフリーレン2周目、第27話~第28話

前回に引き続き、原作未読のアニメ『葬送のフリーレン』の視聴2周目の個人的にエモいと思ったところを綴るやつの6本目です。ネタバレがあるので未視聴の方はブラウザバックを推奨します。それでは、行きましょう。 3.2周目で抽出したエモいところ3-20.第27話(1)=違った2人のケンカの形 一級魔法使い試験第2次試験でフェルンの杖は粉々になってしまったので、フリーレンは「古い杖は捨てて新しい杖を買った方がいい」と助言しました。その方が使い勝手や魔法の精度が良くなったりするように、

【感想&考察】アニメ葬送のフリーレン2周目、第18話~第26話

前回に引き続き、原作未読のアニメ『葬送のフリーレン』の視聴2周目の個人的にエモいと思ったところを綴るやつの5本目です。ネタバレがあるので未視聴の方はブラウザバックを推奨します。それでは、行きましょう。 3.2周目で抽出したエモいところ3-16.第18話~第21話=信頼から生まれる連携とケンカ ( 'ω' ).。oO( フリーレンの誕生日(?)祝い、ろうそくの数エグいね…… 一級魔法使い試験第1次試験でパーティを組んだカンネとラヴィーネですが、ケンカばかりしているのに連携

【感想&考察】アニメ葬送のフリーレン2周目、第16話~第18話

前回に引き続き、原作未読のアニメ『葬送のフリーレン』の視聴2周目の個人的にエモいと思ったところを綴るやつの4本目です。ネタバレがあるので未視聴の方はブラウザバックを推奨します。それでは、行きましょう。 3.2周目で抽出したエモいところ3-13.第16話=記憶の引継ぎ 挿入される様々な回想から、フリーレンは異常なまでの記憶力があるものと錯覚してしまいます。ただ、エルフの直近100年の記憶は人間でいうところの "ついこの間" くらいの感覚だと思えば、覚えていて当然かと納得がい

アニメ『葬送のフリーレン』を見て『ポケモン』は近いと感じる、他感想

寝る前に毎日1話ずつ見るアニメとして、これほど相応しい作品はないと思いました、とても面白かったです。 魔王討伐を成し遂げた勇者一行のパーティーは解散後50年が経ち、解散前に見た50年に一度の流星群を再びパーティーで集まって見るために勇者ヒンメルとその一行は、再会を果たします。 タイトルにもなっているエルフの魔法使いフリーレンは50年経っても見た目は変わらずでした。 しかし、人間である勇者ヒンメルは齢80歳を超え、流星群を鑑賞するという約束は果たしますが、まもなく老死してしま

【感想&考察】アニメ葬送のフリーレン2周目、第11話~第15話

前回に引き続き、原作未読のアニメ『葬送のフリーレン』の視聴2周目の個人的にエモいと思ったところを綴るやつの3本目です。ネタバレがあるので未視聴の方はブラウザバックを推奨します。それでは、行きましょう。 3.2周目で抽出したエモいところ3-9.第11話、第14話=死者と精神的につながれる信仰 旅の途中で出会ったエルフの武道僧、クラフトはフリーレンより遥か前に偉業を為したパーティの一人でした。残念ながら、途方もない年月の経過によって相方の僧侶アゴヒゲも含めてそれを知っている者

【感想&考察】アニメ葬送のフリーレン2周目、第5話~第11話

前回に引き続き、原作未読のアニメ『葬送のフリーレン』の視聴2周目の個人的にエモいと思ったところを綴るやつの2本目です。ネタバレがあるので未視聴の方はブラウザバックを推奨します。それでは、行きましょう。 3.2周目で抽出したエモいところ3-5.第5話=ただ一緒にいることよりも大切な関係 幻影鬼戦において、フリーレンが見た幻影はヒンメルでした。50年間師事したフランメよりも、10年間一緒に冒険したヒンメルの方が知りたい人間としての格が上になっていました。これは、単に過ごした年

【感想&考察】アニメ葬送のフリーレン2周目、第1話~第4話

原作未読のアニメ『葬送のフリーレン』の視聴2周目が終わりましたので、1周目以外で個人的にエモいと思ったところを綴ろうと思います。アホの一つ覚えみたいに「どこどこがエモい!」と抽出だけで満足するのではなく、そう感じた理由をできる限り文章化することを目的とします。これから第1話~第28話まで、計6本を分割で書いていきます。ネタバレがあるので未視聴の方はブラウザバックを推奨します。それでは、行きましょう。 1.アニメのフリーレンざっくり年表アニメで起きたフリーレン関連の出来事をざ