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絵画作品の裏話に ちょっと得した気分になったこと

友人の個展に行った。

会社勤めしながら、週末に創作活動をしているという、とても活動的な友人。今回は「青」をモチーフにした絵画作品を鑑賞。

100号のキャンバス(162×130.3)に描かれた風景画(油絵)は、すばらしく、ひときわ目を引いた。

友人は、このときたまたま在廊で、この作品の創作エピソードなんかを聞かせてくれた。と、ひょんなことから画材の話に。

なんと友人、この100号サイズのキャンバスを自分で作ったのだ!キャンバスって、作れるの?と、絵には全くの素人の私は、驚くばかり。

専門店で木枠と画布を購入し、木枠に画布を包み込むようにし、動かないように専用の機械で止める(大きなホチキスみたいなもの)らしい。自分の好みで、画布の張り加減が調節できるので、とても描き勝手が良いキャンバスのできあがり。

そして、その木枠。組み木のように、くぼみに差し込んで、金づちで軽くたたくと完成。これが優れもので、簡単で丈夫。型崩れもゼロ。考えてもみれば、絵を描いていて、キャンバスが歪みでもしたら大変だ。せっかくの作品が台無しになってしまう。

作品を自分のイメージから描き出すだけでも、簡単なことではないというのに、キャンバスを手作りしてしまう友人のプロ意識に脱帽。しかも、100号サイズの大きなキャンバス作りは、汗だく。友人の身長より大きいので、作業も体力、気力が必要不可欠だ。

そして次は、絵筆の話に。

「以前、フランスに行ったとき、画材店で絵筆を買おうとしたら、手ごろな価格で、質の高い絵筆には出合えなかった。その点、日本は手が届く価格で、使いやすく高品質の絵筆も多いから、とってもいい!」と話してくれた。友人の話では、組み木の技術を利用した木枠といい、絵筆といい、日本の技術力の高さ、匠の技はナンバーワンとのことだった。

美術方面でも光る、日本の細かな職人技ということかな?

こんな職人技に支えられて、芸術家たちはもとより、そうではない人々の大切な世界も、生き生きしたものにしていることに、興味深く、驚きの連続。

絵画作品の裏話をいろいろ聞けて、楽しく、ちょっと得した気分になった。







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京すずらん
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