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彼と私

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同棲中の彼とのあれこれ。アラフォーカップルの日々のこと。
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やっぱり夢は叶うんだ

やっぱり夢は叶うんだ

「じゃあ、婚約指輪買いに行こっか」

さらりと言った彼に驚いた。こんなにあっさり言ってくるとは。前から時たま酒が入った勢いで彼にいつ籍を入れるの?と聞いていた。その度に、ちゃんと考えてるよぉと眉毛を下げながら言う彼。入籍はまだ先だと思っていた。

お互い人生の伴侶として共に生きる気持ちはあるが、2人ともバツイチなので慎重だった。特に彼がそうで、入籍するつもりはあるけどまた失敗したらもう立ち直れない

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クッキングイズドリーム

クッキングイズドリーム

入籍前は義母が晩御飯を作ってくれていた。義母は隣に住んでいて、すぐに行き来できる。同棲中で共働きの私たちを支えようと、また、おそらく二人が愛や絆を深められるようにとサポートに徹しようと思ったのか食事を提供してくれていた。専業主婦何十年目の義母の料理はどれも美味しく、私たちの健康を支えてくれていた。

しかし、入籍を目前としたある日のこと。神妙な面持ちで我々の所に来てこう言った。二人で家庭を築くのだ

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幸せのチャーメン

幸せのチャーメン

 先日、1年ぶりに彼と旅行してきた。行ったのは長野県茅野市の蓼科温泉。物書きならば一度は行ってみたい本に溢れた旅館に泊まった。何もかも素晴らしい旅館で、本当に至福のひとときであった。連泊したいくらいだが、愛猫が待っているので弾丸一泊旅行で我慢した。この旅館についてはまた改めて綴ることにする。

 帰る日は名残惜しかったが少しでも早く愛猫に会うため早々に宿を後にした。あっという間に駅に着くと、すぐさ

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私は天然記念物

私は天然記念物

 先日、ここ数年通っているサロンのオーナーさんと女子会をした。私より10才上の朗らかな癒し系の女性で、一緒にいると素の自分全開でいられる。もう数年の付き合いなので何でも話せる人だ。この日も仕事のことからプライベートのこと、私の酔っ払い話、例えば二日酔いで内臓がプルプルするといったどうしようもない話など幅広く話していた。

 話の流れから私は好き嫌いがはっきりしている性格と伝えると、意外と言われた。

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オシャレ気分で吉祥寺に行ったらジジババデートになった

オシャレ気分で吉祥寺に行ったらジジババデートになった

 うちの彼は人混みが大嫌い。都心に行くなんてもってのほか。地元から出ようとしない。地元外で遊ぶとしたら立川、遠出するなら奥多摩といった具合に中央線の下り方面を目指す。都会が好きな私からしたら物足りないが、人のペースはそれぞれだし彼となら楽しいから、まぁいっかと思っている。

 そんな彼だが、先日買い物で吉祥寺に行きたいと言ってきた。ありゃ珍しい。ということで、かなり久々に地元外、しかも都心方面の吉

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【食エッセイ】胃が底なしだった20代を思い出し、彼に愛しさを感じた日「国分寺 梨花苑」

【食エッセイ】胃が底なしだった20代を思い出し、彼に愛しさを感じた日「国分寺 梨花苑」

 昨日は彼と付き合って丸3年。ということで、地元の焼肉店に行ってきた。

 国分寺駅南口から徒歩2分ほどの所にある老舗焼肉店「梨花苑」。我が地元・国分寺はチェーン店が少なく、個人店や地元企業の飲食店が多い。良心価格のこだわりグルメが身近に集まっていて恵まれている。こちらも個人店のようで、今年で33周年を迎えたとのこと。以前、地元仲間の飲食人に国分寺で美味しい焼肉屋はどこかと聞くと、全員からこちらを

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死ぬまで腕を絡ませる

死ぬまで腕を絡ませる

 「漫画タイム? 仕事中?」

 ここ最近にしては早い時間に彼からLINEがきた。あぁ飲みたいのかなぁと思って「何にもしてない中」と送ると「軽く飲み行かない?」ときた。ほぉらやっぱり。同棲して2年もすれば彼の言動はお見通しだ。

 すぐさま着替えて家を後にした。この日の装いは我ながらプチプラの極み。GAPのあみあみニット、ユニクロのレースがかわいいキャミソール、数年前に買ったユニクロの白デニムスカ

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アラフォー、家でお好み焼きパーティーをしたの巻

アラフォー、家でお好み焼きパーティーをしたの巻

 今年のゴールデンウィークは私にしては珍しく、ほぼカレンダー通りに休める。うれしいっ! 大いに満喫する予定だ。

 とはいえ、人混みが嫌いな我ら初老カップルは、特にこれという所には行かない。計画しているのは地元の公園でピクニックと、知り合いが営む居酒屋でのディナー。そしてもう一つは、お好み焼きパーティー。本日自宅のベランダにて行った。

 まずはベランダのセッティング。うちのベランダは狭くはないが

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うん、まだ大丈夫。

うん、まだ大丈夫。

 最近彼は仕事が忙しいようで、今朝もいつもよりも1時間早く家を出た。本来なら私も一緒に起きて見送りたいけど、あいにく朝は弱く改善の見込みはない。彼の「いってきまーす」に「いってらっしゃーい、気をつけてねぇ!」とベッドから返すので精一杯だ。

 朝は早く、夜は遅い。今日も彼にしては遅かった。よほど疲れたようで「ただいま」の声には覇気がなかった。

「遅かったね、疲れたでしょ?忙しかったの?」

「う

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私もオナラしたい

私もオナラしたい

 男女平等と叫ばれているが、本当にそうだろうか。

 私は違うと思う。企業は女性活躍推進と謳って女性管理職を増やすなどさまざまに取り組んでいるが、世の中が女性に求めるイメージは昔から変わってない気がする。

 例えば良妻賢母とか、オナラをしちゃいけないとか。

 うちの彼は、私の目の前でブッと威勢よくオナラをする。一度ではない。何度もだ。もう慣れたし、もはや私たちの間ではギャグ化しているから構わな

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【食エッセイ】私を狂わす悪魔のポテトフライ

【食エッセイ】私を狂わす悪魔のポテトフライ

 意を決して何かに取り組み始めたのに邪魔が入る。こんな経験をした人は少なくないだろう。私もよくある。その大半はダイエットにおいてだ。

 休日は彼と浮かれて食い道楽をする。外食したり、家だとしても飲んで食べてぐうたらしたりが我々のお決まり。そんなんだから大抵月曜日は増量している。月曜の朝はいつも誓う。「平日で戻してやる!」と。これが私の1週間のはじまりだ。

 今週もそうだ。月曜日から早速気を引き

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リベンジは来春に

リベンジは来春に

 先週桜は見頃を迎え、日本は花見モードになった。しかし、私は見られなかった。タイミング悪く彼と大喧嘩した後だったからだ。

 世の中は花見に賑わい浮かれ、街中には幸せそうな家族、カップルで溢れているのに私はドヨンとしていた。なんでこうタイミングが悪いのかと自分と不機嫌な彼を恨んだ。

 私たちにしては珍しく短いスパンで喧嘩を繰り返した。仲直りしたと思ったらまた揉め、少し別れの危機を感じた。しかし、

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多分これが彼と円満の秘訣

多分これが彼と円満の秘訣

 うちの彼は穏やかな性格で平和主義。そのおかげで仲良くやっているが、他にもいろいろと工夫したり、無意識でやっていることが円満につながっている。

これとか↓

 パートナーと仲良くするには、ある程度は相手を思って行動することが大切だと思う。それは些細なことで十分だ。

 先月のホワイトデーは、たまたま会社帰りの彼と外で待ち合わせた。この日がホワイトデーであるとすっかり忘れていた私。待ち合わせの日高

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魔法の餃子とポテチ

魔法の餃子とポテチ

「日高屋で餃子買ってきたけど食う?」

彼が口火を切った。

ただ言ったのではない。口火を切ったのだ。この一言は、その時の私たちにとって大きな意味があった。

その2日前、久々に大喧嘩をした。たまにする喧嘩とは比べようもないほどのもので、翌日仲直りしようと思ったが、彼は憂さ晴らしで親友と飲みに行き、仲直りする時間がなかった。しかし、彼が偉いのはどんなに気まずくてもちゃんと「飲みに行ってくる」とLI

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