
「前例がない!」など言い続けていないか?
完璧主義の人は、前例通りに頑張る。
上手に力を抜く人は、独創的に工夫する。
以前ある注文住宅の営業マン・H君(かつての弓道部内後輩)の例をご紹介します。
H君は、展示場に来場されたお客様と話をして、次のアポイントを取るというアプローチ方法で営業活動をしていました。しかし、一年近く経ってもあまりうまく売れず、焦りが空回りして、自分のスキル不足が問題なんだと自信をなくしていました。
そこで私は、「社内でトップの成績を挙げている三人にインタビューしてきてください」と課題を出しました。(まさしく、先輩として格好つけています…💦)
結果、共通していたのは「紹介をもらっている」ということでした。
ある一人のトップセールスマンは、不動産会社と提携して、そこからお客様を紹介してもらっていたそうです。
これだけで、年間の目標をゆうに超えるということでした✨
ちなみに、展示場に来訪したお客様の成約率は2%で、この不動産会社からの紹介の場合は25%。
前者の営業をしていると、計算上、成約に至るのは50人に一人ですが、後者の紹介営業であれば、お客様の4人に一人から契約してもらえるということです。
スキルの差はもちろんあるでしょう。しかし、本質的な違いは、確率の悪い商談をたくさん繰り返すという活動にあったのです。
結果、H君は、紹介がもらえる先を開拓する営業活動を中心に据えることにして、効率が圧倒的に高まりました。
前例思考を捨てよう
完璧主義の人は、安心・安全のために前例主義で考える傾向があります。H君はそれにはまっていたのです。
一方、先の例のトップセールスマンは、信頼関係がなく購入意思が未確定なターゲットではなく、すでに紹介元との間に信頼関係ができていて、かつ購入意思の強いターゲットはいないかと考え、不動産会社とのパイプを強くしていたのです。
このように、前例や、皆と同じやり方ではなく、成果を出すための独創的な方法を考えることができれば、仕事の成果は高まります。