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雑用も全力でこなしていないか?
完璧主義の人は、雑用も全力でこなす。
上手に力を抜く人は、雑用を省エネで行う工夫をする。
組織の中で責任あるポジションになれば、その分、仕事は増えます。
効率的に仕事を終えるには、雑用と重要な仕事とでメリハリをつけなければなりません。
しかし、完璧主義の人は、雑用でも上手に力を抜くことができません。
もちろん、力を抜くといってもいい加減にするというわけではなく、時間とエネルギーの配分の問題です。
メールの返信でも、社内、社外問わず、丁寧すぎるメールを送ったり、報告書の誤字チェックを過剰に繰り返すなど、無意識にミスの回避を目指すのです。
一方、上手に力を抜く人は、雑用を省エネで済ませる工夫をして、時間をかけないようにします。
銀行員の友人から聞いたエピソードを例に挙げます。
銀行の事務処理は、ちょっとした雑用の手続きであっても、ミスをすると問題になることが多く、だからこそ事務員は、緊張とプレッシャーを感じながら取り組んでいます。
そんな中で、絶対にミスをしない、それでいながら省エネで業務処理をしている優秀な事務員がいます。
その人に工夫のコツを聞いたところ、次のように秘訣を語ってくれたそうです。
「ミスをする箇所はだいたい決まっているし、間違ったらまずいところも決まっているので、そこを重点的にチェックするようにしているよ、
あと、過去のうまくいった例を参考にしながら、個別性の高い箇所だけを修正するようにしているんだ。
そうすると、テックすべきところが少ないから、楽にできるよ。」
省エネで仕事をこなすからといってミスをするわけではないのです。やはり、力の入れどころと抜きどころを知っていることが大切だと言えるでしょう。
毎回同じ労力でやるのは工夫がない
雑用にかける時間を少なくするには、スピードアップとやり方の工夫が不可欠です。
まず、一時間かかった作業を50分で終わらせてみましょう。その上で、省エネで効率的にできる方法を一度落ち着いて考えてみてください。
同じ雑用を同じやり方と同じ効率で繰り返していては、他の大切な仕事に使う時間を捻出できません。