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朗読

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朗読ありの記事をまとめています。
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#夏目漱石

朗読LIVE 140 余と万年筆(後半)

朗読LIVE 140 余と万年筆(後半)

オノト、というブランド名が出てくる。
これはすでに製造されなくなった、イギリスのデ・ラ・ルー社が発売していた万年筆だそうである。中古品でも結構良いお値段が付いていてびっくりした。人気にあやかって、漱石モデル(丸善オリジナル・ストリームライン・オノトモデル)なんていうものまで販売されているらしい。
こういう、越えられない名品というのは何なんだろう。職人技だから? 一度使ってみたいような、でも、それし

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朗読LIVE 139 余と万年筆(前半)

朗読LIVE 139 余と万年筆(前半)

17世紀からインキを蓄えられるペンはいくつかの方式が発売されていたらしい。1884年にWater manが実用的な万年筆の仕組みを考案し、これが日本に入ったのが1895年、明治末期に普及した。1909年ごろには軸もペン先も国産されるようになる。昭和に入ると国内メーカーの商品が輸出され、1940年には世界の生産量の半分を占めるまでに成長した。その後他の筆記具に押されて減少している。
以上、ちょいちょ

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朗読LIVE 138 温情の裕かな夏目さん(後半)

朗読LIVE 138 温情の裕かな夏目さん(後半)

夏目さんは、色に敏感らしい。
ブリュブラクって何のことかと戸惑ったけれど、多分ブルーブラックのことだろう。これだと帳面を付けているような気分になるとか。それくらい日常的に万年筆を使っていたということなのか。
違う色のインキは、日常と離れるための道具なのかもしれない。

温情の裕かな夏目さん(後半) 内田魯庵朗読は、40秒あたりからです。

https://stand.fm/channels/607

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朗読LIVE 137 温情の裕かな夏目さん(前半)

朗読LIVE 137 温情の裕かな夏目さん(前半)

人の話を聞けるというのは、大変に素晴らしい力だと思う。ただうんうんと聞くのでなく、自分も話す。上品なユーモアを交える、これまた上級である。しかもわざとらしくなく。いったい、どんな会話がなされていたのだろうか。
漱石は気難しいというような談もあるわけだから、この筆者は、話を引っ張り出すのも、お願いするのも上手な人物であったのだろう。
私自身は大概は話し過ぎてしまうという自覚があるので、つくづく、難し

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朗読LIVE31 硝子戸の中より

朗読LIVE31 硝子戸の中より

前回のきいちゃんが本を売りにきた、翌日のお話。半額に値切って買ったと思ったのに、それでは安過ぎるから返してくれと言われた、しかも、大元の持ち主であったオヤジに知れたから、というややこしい事情であった。

買ったんだから自分のものだ、だから、必要ならやるんだ。金はいらねぇ! …浮いてしまった二十五銭は、どうなったのか、すごく気になる。

硝子戸の中 三十二 夏目漱石朗読は、2分半頃からです。

朗読LIVE30 硝子戸の中より

朗読LIVE30 硝子戸の中より

小学校の頃のお友だち、きいちゃんのお話し。
漢学が好きで議論をしていた、ってすごい小学生たちやな…。全然わかってなかったというような記述もあるので、多少はほっとするけれども。

本のその後ついては、また次回。

硝子戸の中 三十一 夏目漱石
朗読は、2分半過ぎからです。

朗読LIVE29 硝子戸の中より

朗読LIVE29 硝子戸の中より

漱石が書いた最後の随筆。朝日新聞に1915年1月13日から2月23日まで掲載されていた。全39回のうちから、28回目の飼い猫について書かれているところをお届けします。

硝子戸の中 二十八 夏目漱石朗読は、3分過ぎからです。