私の推薦図書5選 vol.5

言葉は時として励みにも凶器にもなる。精神状態によっては、書いてあること全部ポジティブ!みたいな本は読めたもんじゃない、ということがあります。沈んでる時に元気を出せと言ってくる本を読むのは、なんか違うと思うのね。

そんな時、私は敢えて自分の知性じゃ追いつかないような本を読んだりします。書いてあること、なんとなくはわかる。でも完全に理解はできない。だけど、わからなきゃいけないような気がする、、、
そんな風に知りたい、学びたいというスイッチが入ると、不思議と心が晴れていたりします。
別の問題に夢中になること。これが鍵なのかな?と思います。

なんの話かよくわからなくなってきたので、早速始めましょう。


Summer Bohemians  芝田 満之 

いきなり写真集ですね。これは友人から贈ってもらいました。
貰った時、あるページを指して「部屋の中を写しているのに、これが夏だってわかるんだよ」と彼女が言っていたことを妙に覚えています。
一枚の写真から奥行きや匂いが感じられる、そんな作品が沢山収録されています。男性って、多分私たちの想像の100倍はロマンチスト!


チクタク食卓  高山 なおみ 

料理家・高山なおみの日々の食卓記録。彼女の書く文章には、飾り気がない。良く言えばあけすけのない、悪く言えばエンタメ性はない。なのに、どうしてこんなに引き込まれるのか。同じことを『富士日記』の武田百合子にも感じるなあと思っていたら、なにかの雑誌で高山さんがバイブルとして挙げておりました。やっぱりなと激しく頷いたのでした。


富士日記  武田百合子

となるとこの本を紹介せずにはいられません。
昔、旅先で読んでいたら友人に「こんなつまんない本読んでんの?」と言われました。うん、言いたいことは分かる。ただの日記と言われればそれまでだから。
でも、騙されたと思って読んでみてほしい。輝く一等星のような瑞々しい文章に触れてみてほしい。到達したくても出来ない、その境地へ。
岡崎京子『愛の生活』のお兄ちゃんも読んでましたよ。


みみをすます  谷川俊太郎

詩集です。なぜかこれが服屋さんに置いてありました。
表題作よりも「あなた」というタイトルの詩がすばらしかったです。


博士の本棚  小川洋子

本日のわたくしのマインドの傾向がバレそうです。
「博士の愛した数式」で有名な洋子さんの愛読書をまとめた本。なんか私、作家による書評ってものすごく好きなんですよね。日常生活で、気になる人の本棚を覗くのも大好き。これ読んで「アンネの日記」を読み直したなあ。


例によって冒頭の話と全く関連性の無いセレクトでした。これからも、徒然なるままに紹介していきたいと思います。ご覧いただきありがとうございました。


〜本日のBGM〜
Apache Sound  /  Acidclank
清涼感あるサウンドがどストライクです。


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