【ライブレポ】teto・ドミコ『One on One』/横浜1000CLUB 2021.06.07
どうもじゃんもんです。今日は最終面接前日なのですが、地元・横浜で僕の大好きなtetoがドミコと2マンライブを開催するということで、急遽参加してきました。相変わらず帰り道の電車で殴り書きしただけの駄文なのですが、ライブレポートみたいな文章を書いていこうと思います。(※僕はtetoファンなのでtetoメインのライブレポです)
「イベント再開発」が進む横浜で
tetoが横浜でライブをするのは去年11月に桜木町の『ぴあアリーナMM』で開催された『BAYCAMP 2020』以来半年ぶり。今回の『横浜 1000 CLUB』は昨年夏に開業したばかりの新しいライブホールなので、tetoにとっても初公演になります。そういえばぴあアリーナMMも去年出来たばかりなので、横浜では今かなりイベント施設・ライブホールの開発が進んでいるみたいですね。コロナが終わったらガンガンフェスとかやってもらいたい。
(ちなみに『BAYCAMP 2020』でのtetoライブレポは下記に載せておくので、もし良かったら読んでみてください)
開場時間ちょうどに会場に到着。毎度のことなのですが、tetoやドミコのファンはおしゃれな人が多いので、僕のような小心者が一人で過ごしているとビビってしまいます。ライブが始まった瞬間そんなの関係なくなるんですけどね。
『横浜 1000 CLUB』の会場は4段の階段状になっていて、それぞれに柵が設けてあるのでかなり見やすい。入り口のすぐ隣にきれいなトイレがあるのも便利ですね。
MC抜きで突き進んだドミコ
いよいよ開演。まずはドミコ。正直初見であまり予習もしていないバンドだったのですが、めちゃくちゃカッコよかった。1曲目の『まどろまない』を聴いた瞬間、「これがドミコなんだ、これがドミコの音楽なんだ」という衝撃を受けました。軽快かつアーティスティックなドラムには職人のような技巧を感じるし、何よりボーカル・さかしたひかるの何もかもが色気たっぷり。
何より良かったのが一切MCを挟まず、「センキュー!ありがとう!」だけでガンガン次の曲へ突き進んでいくところ。一切のムダなく、たったふたりで作り上げる音楽がホントに良かった。これがドミコなんだ。
あまり聞き上手ではないので初見バンドを聴きながら目当てのバンドを待っていると退屈しがちなのですが、ドミコはホントにあっという間に終わってしまった。tetoと2マンをやってのけるようなバンドが、平凡なわけがない。ラストの『ペーパーロールスター』は唯一歌詞を覚えている曲だったのですが、音源の400倍引き込まれた。こんなにドミコの音楽が良いとは思わなかった。帰り道の今もドミコを聴いています。ライブを観て、改めて音源の良さに気づく。やっぱり音楽はライブがなきゃダメだ。
「世界でいちばん美しい風景」を見せてくれるteto
そしていよいよteto。「いらっしゃいませ、満タンですか?」から始まる1曲目が『朝焼け』。僕は4月の日比谷野音ワンマンの時に「一曲目は朝焼けがいいなあ」と思っていたのでリベンジを果たせた気分でした。とても短い曲ですが、「朝焼けが君の背中を押し 夜明け共に君は消えてた」という歌詞が儚くて好きです。
続いて『Pain Pain Pain』、そして『蜩』。
前述の朝焼けの歌詞とPain Pain Painの「明日からあなた無しで泣き出せないのは吐き出せないから」という歌詞、そして蜩の「夏が終わりゆくようにあなたを思い出しています」という歌詞にストーリー性を感じるのは僕だけでしょうか。tetoを聴いていると、過ぎ去ってしまった記憶や思い出を肯定できるような、抱きしめられるような気分になります。
4曲目・5曲目は『ルサンチマン』・『My I My』。最近のライブでやたら僕の大好きな1stアルバムの『dystopia』から歌ってくれるのは何なんですか?めちゃくちゃ好きです。「誰にも全盛期はある、全然平気よ」って甘やかされてみたいなあ。
初期の名曲が続いたところで新曲の『止められない』。高速で疾走感があるけどどこかぶっきらぼうな雰囲気の曲でした。まさに「tetotetoしい」というか。はやく音源を買わせてください。聴きまくりたいし貢ぎたい。
7曲目が『トリーバーチの靴』。いちばん来て欲しいタイミングに、最高のパッションでこの曲をやってくれたので、僕としては今日のライブは100点満点でした。
「地下鉄の冷たい冷たいホームの壁に寄りかかっても、形だけの彼氏の背中に寄りかかっても 肌で感じる温度の差はそう全くもうなくて 私が必要とする差すらも全くもうなくて!」
この歌詞を歌う時の小池貞利の寂しげな表情がいちばん好きです。個人的にはtetoの中でもいちばん情熱というか、エネルギーを感じられる曲だと思っています。
8曲目がバラード調の『コーンポタージュ』。日比谷野音ワンマンでこの曲が聴けなかったので、久しぶりに聴くことが出来てホントに嬉しかった。てかめちゃくちゃセトリ良くないですか?僕と事前に入念な打ち合わせでもしたんですかねってくらい良いです。
9曲目が僕の大好きな『拝啓』。過去のライブレポでも散々この曲の魅力を語ってきたのですが、今回もこの歌詞だけは引用させてください。
「拝啓 今まで出会えた人たちへ 刹那的な生き方 眩しさなど求めていないから 浅くていいから息をし続けてくれないか!」
いや何回聴いてもこの歌詞で泣いてしまうんですよ。死ぬまでにあと一曲しか聴けないって言われたら間違いなくこの曲だし、無人島で1曲だけ聴けるならこの曲を選びます。この曲に出会えて、tetoに出会えてホントに良かった。それくらい好きです。
「拝啓も聴けたし、思い残すことはないな〜」なんて思っていたのに、「ありがとうございましたtetoでした!高層ビル!」で『高層ビルと人工衛星』が始まったのはめちゃくちゃ鳥肌が立ちました。
「She see sea」を繰り返すAIメロで会場全体が拳をぶち上げている風景が、瞼から離れません。気づけば観客は皆汗だくになっていて、コロナでモッシュは出来ないのに会場は熱気で満たされていました。コロナ禍でもライブだって出来るんだ。今日、あの場所が世界でいちばん美しかったと僕は胸を張って言えます。
ドミコ同様にほとんどMCの無かったtetoですが(ジンギスカンの雑談はちょろっと話していた)、高層ビルと人工衛星が終わったタイミングで小池貞利が駆け寄ってきて、汗だくの顔に笑みを浮かべて
「身なりも性格も全然違う4人が集まってバンドで音楽を作ってる、ドミコだって2人であれだけかっこいい音楽を作ってる、これって間違いなく奇跡じゃないですか?奇跡だと思うんですよね、だからこそ俺たちは何よりもかっこいい!ありがとうございました!」
と言っていてめちゃくちゃ感動しました。性格のまったく異なる4人が交わって音楽を作る。当たり前のように見えるけど、それは間違いなく奇跡なんだ。だからこそtetoはかっこいいんだ。小池貞利の言葉のひとつひとつが心臓を揺さぶるようでした。銀杏・峯田和伸の「世界がひとつになりませんように」にも通じるような。4人バラバラのまま、ひとつの音楽を作ることだって出来る。彼の言葉に僕は希望を感じました。
まだまだライブへの風当たりは強いですが、ひとつひとつのライブを大切にしながらこの危機を乗り越えていきたいです。今日のライブも間違いなく伝説でした。ドミコ、teto、また観に行きます。
(tetoの白ロンTお気に入り過ぎて新しいやつ買いました)