マガジンのカバー画像

ポエム

25
言葉遊びと自身の整理、日常に起きたことや人と会ったことなどのポエムにしました。不透明度70%。
運営しているクリエイター

#自由詩

自薦紹介

自薦紹介

春の声、夏の初手に霞んで聞こえた
テンプレのセリフは「30度」
どうやら私たちは軽々しく終わりを口にするみたいだ
死の宣告のようにテレビのニュースキャスターが唱える

白い肌剥き出して君はどこへ向かうの?
二の腕にはピストル、
首の取れた勝利の女神、
誰かの罪を浄化する祈り

---

今日は私について話そう。

ポエムと口にすると決まってバカにされる。
この流れはいつから?誰が決めたの?
夜にな

もっとみる
サレンダー

サレンダー

呪いを受け入れることにした。あの人は心の底から私を殺したいと願っている。些細な裏切りや根付いた傲慢を無かったことにはできないか。嘘でもそう考えることにした。なぜなら、あの人は私をいつでも殺そうとナイフを取ったのだから。

刺激を与えてはならない。少なくとも言い訳はせず、ただただ誠意を魅せることしかできない。そんな限られた選択肢、というかなけなしの最終手段さえ皆無なのだから。私にこれ以上どうしろと、

もっとみる
最後の日

最後の日

私は洞窟の中にいた。
人に話すこともなく、
触れ合うこともない。
密事への憧れを抱き、
灰になる不安に焼き焦がれる。
その時が来るまで、
叙情を数えるだけの部屋で。
呼吸をするにも意識が必要で、
1秒毎の苦しみを覚えていく。

最後の日、そんなことを感じて果てたい。

私は洞窟の中にいた。
色の感情を知ることもなく、
伝達で省いた意図を汲み取れない。
馴れた手つきで触りあって、
自我を狂わす匂いを

もっとみる
細密描写

細密描写

森と呼ばれる場所は、木々が立ち並び
水が流れる音や匂い、日が差し込み影を創る

木は、優しく茂り光の射す方へ
水は、見えるもの全ての木を生かし
日は、火に変わり全てを奪ってしまおうと
森を蝕む、蝕む、蝕む

砂漠と呼ばれる場所は、砂が一面に広がり
空虚な樹海を連想させ、風は全てを受け入れる

砂は、眼を死んだものとして扱う
空は、人を惑わせ嘘をつくらしい
風は、思考の中まで希望と絶望を運び
砂漠で

もっとみる
愛と恋と変

愛と恋と変

愛について考えてみた
人は誰かに依存することで生きていける
それは友達なのか、家族なのか、職場の人間なのか、
居心地がいいのか、利用しやすいのか、甘えられるのか

愛について考えてみた
拠り所は私にはない
家もお金も恋人もいない
遠い昔にいた気がした

愛について考えてみた
憎しみを押し付けて
悲しみを通り越して
孤独とは相容れない現象

人は言う、それは愛だと
手紙が届いた、それは愛だと
野良猫

もっとみる
私のよこしまを飼い慣らす

私のよこしまを飼い慣らす

相手によく見られたい
身体を褒められたい
黄色い声を浴びたい
匂いを嗅いで欲しい

今夜はベッドに誘いたい
場所を選ばずキスをしたい
あいつからきみを奪いたい
挿れたら離さず捕まえてほしい

今日のあたしを褒めてほしい
眼を見て触れ合いたい
筈も知らず愛を綴りたい
いつまでも綺麗でいたい

首輪をつけて側に置きたい
悲しみに襲われるなら壊してあげたい
逃げ出す勇気があるなら心を折りたい
他の誰かを

もっとみる