オレンジ色の太陽が地平線に沈む。静かなデッキの上、コーヒー片手にロッキングチェアに揺られながらそれをじっと眺める。
もちろんそんな体験はしたことない。だって出不精だし。
夕暮れを眺めるのはいつだって室内から。
何かやろうという気だけ持って何もせず。
一日が終わる前兆に喪失感や己への失望を覚え、沈む太陽に俺の貴重な一日を終わらせる憎い奴のレッテルを貼って苦々しく眺めるのが俺のリアル。
誘い下手だから誰かに「日の入り見に行こうぜ!」なんて誘うこともない。
誘うこともないんだから、もちろん誘われることもない。
そもそも見に行くなら日の出だろ。
いやそんなことはどうでもいい。
この記事のタイト