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記事一覧
「月報こんとん」2023年11月号
栫伸太郎「窓の窓」ある程度鱧になるのは仕方ない
x切片がやることかね
窓枠のかたちになって考える
おおきなまるにあっぱくされて昼ごはん
粉末の終わりの方に鴨を置く
誰が見ても柿というものだけ食べる
入れ替わり立ち替わり胃をだまらせる
切り口が夕日になって仕方ない
来年度予算がきっと満ちてくる
パスタソースになって立ち去る
今田健太郎「音がきて人がコーヒー」音がきて人がくるその逆
「月報こんとん」2023年10月号
栫伸太郎「先」根菜のたちいちだけがあきらかだ
昼になっても長方形だ
自己診断結果に満ちた間奏だ
気を抜くと聳えちゃうので浴びていた
虹に連んでいる肉鰭類
水蛸かボールプールの約束だ
台風がまた皺々に隠れてる
ハムカツのバックヤードが現れる
夕闇のハウスダストは重ね合う
右肘は二、三歩先を行っている
今田健太郎「金子とはきみの人質」金子とはきみの話をよくしたな
人質になってだ
「月報こんとん」2023年9月号
栫伸太郎「しくみ」4ピースパズルのような朝の風
計算力をなでてしまった
笹かまは滑りやすくてかっこいい
立方体がまたがっている
自動で無料のバネが落ちてる
歯型になっても睦みあいたい
半チャーハンの地下鉄のとこ
皺をあつめてたばねた夜空
リバーブしちゃう」「あたためますか?
八十回に一回は土
今田健太郎「呪われお寺」呪われる時間がながくなっていく
お寺にはそのときだれもいなか