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【詩】君はカサを(リメイク)

静かな夜、
さらさらとした粉雪が
音を立てずに
舞い降りる

白い地面に
あの子は独り
ポツンと立っていた

誰かを待っている
のだろうか?

身動きひとつしない

もし君が
そこにいたのなら

その子にカサを
差し出すだろう

でも、きっとそこから
動こうとしない
かもしれない

きっと誰か
導き手を待っているんだ

もし、君だったら
そんなことは
認めたくはないだろう

そしてカサを持って
日が昇るのを
一緒に待とうとするだろう

君はあの子に
朝日を見せたいと
望むのを知っているから

君は優しい
君は優しい

朝日が昇れば
その子の心に

光がいつまでも
照らしてくれるだろう

さあ、君よ
いつもの生活に戻ろう

あの子はきっと
幸せだよ

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