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思ったことや考えたこと

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日々暮らしていて、頭にふっと思いついた考えや、人から影響を受けて浮かんできた思考の断片などを書いたもの。
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#仕事

缶蹴りとルール

缶蹴りが得意だった。 学校の校庭で 適当に転がっていた缶を誰かがひろってきて みんなで缶蹴りに興じた。 今思えばあの短い休み時間の中で 私たちはよくあれほど遊ぶことができたものだと つくづく感心する。 その日も私は缶蹴りをしていて、うまく鬼の目を盗んで缶を蹴ることができた。 カーンと小気味良い音がする。 「なんだよー」 鬼の子は悔しそうに近づいてきた。 そして面とむかって私にこう言い放った。 「でもな、お前より俺のほうがずっと足が速いんだからな」 私は足が遅

ことばがいらない場所

ことばは人を包み込んだり やわらかい気持ちにしたり ここにいていいんだって思えるような 羽根布団みたいな 軽くて ふわふわしてて あたたかな側面もあるけれども 一方で 時には人を傷つけたり 自信をなくさせたり もうここにはいたくないというような まるで水を含んだ衣服のように もがき苦しみながら うまく抗えずに 深く深く 海の底に 人を落とし込めてしまうような 孤独に陥らせる凶器にもなる。 そういう時に 私はある人たちを思い出す。 それは以前、施設に勤めていた時

お仕事で気をつけていることの話

私はどちらかというと病弱な子でした。 以前、そんな話を書いたこともあります。 なので、幼い頃は健康優良児の人と比べると、それなりに病院通いを体験しているのかもしれません。 その体験を経て、今、自分が医療福祉職として働いている時に自然と気をつけていることがあるかもしれないなと思ったのです。 そう思ったきっかけは「SNS医療のカタチTV2023」の視聴イベントに参加したことでした。 (このイベントの公開収録に参加した内容は後日、noteに書こうと思っております。夫と久し

熱は伝わった!

先日、書いた記事。 読んでくださった皆様、ありがとう。 スキをおしてくださった方、ありがとう。 そしてコメントを寄せてくださった方、ありがとう。 実はこの記事は書こうか書かまいか悩みました。 今まで、そういう記事は何度かありました。 一番懸念していたのは「これを読んだ人を心配させてしまうかもしれない」ということでした。 置かれている状況に悩んでいたのは事実ですが 私自身はけっこう平気というか、日常的にあることなので、心配しなくても大丈夫よ〜と自分では思っていて

焚きつける

ぼーっと火を見つめる。 寒い毎日が続く。 吐く息が白くなり 空気がピンと張りつめている。 仕事が終わって自宅に帰り、夕飯の支度を終えて、家族が食事をしたあとに、薪ストーブを見つめている。 夫は帰って来るなり、庭から木を運んできて、ストーブの中にくべる。火をつけて、空気を調節して、少しずつ火の形が大きくなる。 火をおこすには、この空気の量が大切になってくる。 どれくらいの空気をストーブの中に入れ込むのか。調節する箇所があって、空気をしぼったり広げたりする。 酸素が足

まざる、きえる、とける

さあ、何を書こうかなと思う。 私は私に「記事を書くこと」を課してみる。 しばらく書き続けようかなと、思う。 それに関して理由はない。 そうしようかなと思っただけだ。 今日は初恋のあの日の話でもしてみようかな。 初恋なんてはっきりしたものじゃないけど、私は中学生の頃、気になる人がいた。 まわりの子は誰が好きだの、先輩がかっこいいだの、あの子とあの子が付き合ってるだの、恋や愛の話をよくしていた。 私は置いてけぼりのペンギンのように所在がなかった。 誰が好きだので胸が

丁寧に不器用にはがす

はたらく。 はたらくについて考える。 私らしいはたらき方ってなんだろう。 自分の中ではたらく時に大事にしているものとか、ルールみたいなものが「私らしさ」につながるのだろうか。 私らしさって何だろう。 この年になっても自分の事がよくわからない。 そんなに自分の事がわかっていないと生きていけないものなんだろうか。 私は道端のダンゴムシに問う。 ダンゴムシは丸くなる。 少なくとも私とダンゴムシはかなり違う生き物だってことはわかる。 ころころ。 私はなるべく丁寧

車椅子乗車拒否問題について思うこと

この問題はずっと考え続けていたのです。 内容が繊細な物であると思います。でも、私はいつだって、自分が気になることは見て見ぬふりはしないと決めているので、自分の丈に合った内容を無理せず書いてみます。 この問題について書くことは一種の賭けでもあります。賭けられるのは読んで下さっている方たちを信頼しているからです。様々な議論が起こるのは当たり前の事です。それだけいろいろな立場の人の視点が交差していく問題だと思うからです。 1.記事のご紹介今回は一つの記事をご紹介させて下さい。