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移植後の安静って必要?
こんにちは(^ ^)クマです!
今日は、移植後のお話をしていこうと思います。
以前も移植後に気をつけたほうがいいことについて書いていますが、
今日は移植後の安静に関することをメインでお話します。
◎移植後は安静時間が必要?それとも不要?
よく患者様からも質問を受けることですが、「移植後はあまり動かない方がいいの?」ということについてです。
単刀直入に言うと、安静時間は必要ありません。
とある文献には移植後10分間ベッド上で安静にした場合と、安静時間を設けなかった場合の妊娠率を比較した時、ベッド上安静をしなかった場合の方が妊娠率が高かったと言うデータが載っていました。
しかも、流産率に関しても、安静時間を設けなかった場合の方が低かったとしています。
また別の文献でも、移植後30分ベッド上安静をした場合と、安静時間を設けなかった場合で妊娠率を比較したところ、妊娠率は変わらないと言う結果になりました。
上記のことから移植後の安静時間は必要がないと言えます。
◎なぜ移植後の安静時間は必要ないの?
私たちは、移植後にすぐ動くと移植した胚が流れ出てしまうのではないかと言うイメージを持ってしまいがちです。
そのことから移植後は安静にした方がいいと思ってしまうのかなと感じます。
しかし、自然妊娠はどうでしょうか?
自然妊娠の時は着床がわからないうちに起こっています。
気がつかずに運動している方もいますが、そういったことで流産したりはしませんよね。
それを考えるとやはり安静時間は必要ないと感じます。
◎移植後はむしろ適度な運動が必要!
安静にした方がいいのかそればかり気になって、あまり体を動かさない方が多いですよね。
でも実はそれ逆効果なんです!
移植後は適度な運動がすごく重要なのです!
なぜかと言うと、着床の時期は子宮内ですごく大きな変化が起こっているので沢山の血液循環が必要です。
よって、着床の時期には適度な運動によって子宮への血液循環を改善することが良い結果に繋がると考えられます。
◎運動しない方がいいこともある!
採卵前にhMG製剤やFSH製剤を使用するとその副作用から卵巣過剰刺激症候群(OHSS)を発症しやすくなります。
症状が強い場合には新鮮胚凍結を行うことでOHSSを発症しやすくなります。その場合、凍結胚移植を選択し、症状が治ってから移植をするべきでしょう。
症状があまりひどくない場合、新鮮胚移植を行うと思います。その場合には、まれに運動などをきっかけに腫れた卵巣が捻れてしまう茎捻転を引き起こしてしまう可能性があります。
よって、新鮮胚移植を行う場合には運動をすることもあまりよくないことがあるので気をつけましょう。
ホルモン補充周期でも運動のしすぎには注意が必要です。
ホルモン補充周期はエストロゲンやプロゲステロンをお薬により補充していきます。それらのホルモンは少し血液をどろっとさせやすいです。血液がドロドロしている状態で運動し汗をかくと余計に血液がどろっとしてしまい血栓(血の塊ができてしまうこと)のリスクが高くなります。
ですので、ホルモン補充周期でも過度な運動は避けた方がいいでしょう。
じんわり汗をかく程度の運動は大丈夫ですが、運動後には忘れずに水分摂取をしましょう。
また、運動以外にも長風呂や岩盤浴なども汗をかくと思うので、そういったことで汗をかいた場合にも水分はしっかり摂りましょう!
こんな感じでしょうか。
移植後の安静は必要ありませんが、運動に関しては新鮮胚移植を行うのか、ホルモン補充周期を行うのかなど、その方のその時の状況で変わってきます。
もし自分はどうなのかなと言う場合は、主治医や通っている病院のスタッフに聞いてみるのが無難でしょう。
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