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定期的に読みたくなる、柴田トヨさんの詩集「くじけないで」

「ちょっと心が疲れた」「なんかちょっと心が落ち着かない」そんなときは、散歩に出かけたりカフェに行ったりして気分転換をして、平常心を取り戻すようにしています。
でも数年前に柴田トヨさんの詩集「くじけないで」に出会ってからは、リフレッシュする方法が1つ増えました。

どの作品も素敵ですが、特にお気に入りの3作品をご紹介します。

「風と陽射しと私」
風と陽射しと3人でおしゃべりしている風景が目に浮かび、心が温かくなってほっこりとします。

「くじけないで」
「陽射しやそよ風はえこひいきしないし、夢は平等」という考え方に、そっと背中に手を当ててやさしくさすってもらった気分になります。

「貯金」
「やさしさを貰ったら心に貯金をして、さびしくなったときに引き出す」と、笑顔でいられるコツを教えてもらったような気分になります。

強くて厳しい言葉や難しい表現などではなく、素朴な言葉でやさしく語るように書かれています。
言葉には人柄が出ると言われますが、感謝の気持ちと小さな幸せを大切にしているからこそ湧き出る数々のことばに、読んでいるだけでほっこりと心が温くなります。

・詩作でわかったことは、人生、辛くて悲しいことばかりではないこと
・人生、いつだってこれから。だれにも朝はかならずやってくる
・一人暮らし二十年。私しっかり生きてます。

出典:柴田トヨ「くじけないで」

あとがきに書かれていたこれらのことばに、思わずハッとしてしまいます。
70歳を過ぎてから始めた日本舞踊では教える立場にまでなり、90歳を過ぎてから始めた詩作では産経新聞の「朝の詩」に投稿したり自費出版したり。
いくつになっても新しいことを始めてもよい、そんな勇気と励ましをもらった気がします。

詩では癒され、生き方では励まされ、定期的に再読したい本です。

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