好きと気づいたその日からⅠ
青春はいつだって残酷だ。
誰もが望み通りに生きることができるわけじゃない。
それでも僕たちは夢を見る。
どれがどんなに儚いものであっても。
雨音に包まれた公園の一角にある東屋で連絡したきり既読のつかないトーク画面をぼんやりと見つめていた。
「話があるから公園で待ってる。」
メッセージを送ってから2時間は経っただろうか。
今日は土曜日で普段であればすぐに返信が返ってくるはずの時間なのに未だに既読すらつかない。
告白をするつもりだった。
決めたのはつい数日前。
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