ユーザーの声を聞けば分析の近道!定性調査のスキルが大事な理由
今日は、データ分析でもなく、マネジメントでもない話になります。ものづくりにおいて、大事なスキルに定性調査があります。YKはインタビュー調査やユーザビリティ調査もかなりの回数やってきましたので、今日は定性調査の話をしたいと思います。
0.ユーザーを知る方法
ユーザー調査は以下の4つに大きく分類することができます。ユーザーの意識を明らかにする方法と、ユーザーの行動を明らかにする方法です。
データ分析をするときにどこから手をつければ良いのか?わからないことってないでしょうか?
ユーザーはどういう目的で自社のサービスを使っていて、どのように考えてボタンを押しているのか?ユーザーの意識を知らないと、ボタンのクリックが持っているユーザーにニーズを想像することができません。このボタンがよく押されているという報告だけで何も改善に結び付かなかったことってないでしょうか?
そういう時は、まず定性調査をして、どういうユーザーの考えのパターンがあるのか?を確かめるのが一番早いとYKは考えています。そんなの人それぞれ違って、十人十色でしょ?と思うかもしれませんが、5~6人ぐらいやると大体のパターンとういうのができてきます。
なので、まずは何も考えず、定性調査をやってみるというのが、分析が上達する一番の近道だと思います。定性調査って言うと、しっかり準備して、調査会社にお願いしたりして、時間とコストがかかると思う人もいるかもしれませんが、それは経営層など偉い人に報告する時に必要なだけであって、プロダクトを改善する時は、社内のそこまでそのサービスに関わりのない人や家族でも全然有用なものが得られると思います。
では、そのやり方を説明したいと思います。
1.インタビュイーのリクルート
まず、初めに考えるのが誰にインタビューをするのか?ということです。インタビューの設計で一番大事なものになり、このリクルートがインタビュー調査の良し悪しを決めると言っても過言ではありません。プロダクトを作るときにコアユーザーと想定している人を正確に選ばなければいけません。
今回は難しく考えてほしくないので、簡単にあまり外さないインタビュイーの選び方としては、その領域のヘビーユーザーをインタビューすれば良いと考えて良いです。
なぜかというと「パレートの法則」というのは聞いたことありますでしょうか?「2:8の法則」とも呼ばれるのですが、要は 顧客全体の2割である優良顧客が売上の8割をあげているという法則というのがあります。YKもいろいろな調査をしてきましたが、多くの領域でこの法則が当てはまります。2割のヘビーユーザーがえげつないほどの利用頻度を誇っています。ビジネスというのは基本的にリピート客を作るというのが基本ですので、ヘビーユーザーを押さえておけばよく、ライトユーザーは後から勝手についてくるものなので、わざわざライトユーザーに焦点を当ててエネルギーを割くというのは、時間がもったいないです。
2.インタビューの設問設計
インタビューの設計って難しそうだなーと思う方もいると思います。なので今日は簡単な方法をお伝えできればと思います。
まず、知りたいことをできるだけ書き出します。
・どのようなプロダクトを使っているのか?
・何のために自社のプロダクトを使っているのか?
・何が良くて使っているのか?
・競合プロダクトは何のために使っているのか?
・選択する理由となるものは何か?
・利用するきっかけは何があったのか?
・競合から乗り換えてもらうには何が必要か?
・個人のプロファイル(性別年齢、趣味、家族構成等)
後は、それを話が流れるように並び替えて聞くというのが簡単に行える設計になります。
この時に「行動系の質問」→「意識系の質問」という順番に並べるのがインタビューとしてはスムーズになります。
なぜかというと、行動は思い出すだけなので早くこたえることができます。インタビューの序盤はお互い緊張していることも多いので、まずは考えないで話せるものから話してもらい、喋ることに慣れてもらうというと後半の意識系の質問をスムーズに答えてくれます。
3.実査
後は、設計した手順で、インタビューだけになります。その時に気をつけるべき点として、いくつかお伝えしたいと思います。
自分が喋るのを極力減らすようにしましょう。議事録は基本、インタビュイーの発言のみになります。なので、基本的にはオープンクエスチョンで質問し、インタビュイーにしゃべってもらう必要があります。YesNoクエスチョンで質問すると、議事録が、「はい/いいえ」が中心になり、報告の時に困ります。
ただ、意図的にいいえと答えるYesNoクエスチョンをして、その理由を聞くというテクニックもあります。
後は、相手が喋りやすいようにというので、「相手が理解できないことを行ってもら、相槌はしっかり打つ」「相手が話しているときは被せない」「相手がLINEをメールと言ったら、メールという。こちらからチャットなど言葉を変換しない」というのは心がける必要があります。
また、インタビューでは思い出して答えてもらうことが多いですが、人間すぐには思い出せません。先週食べた晩御飯ですら思い出せないと思います。なので、「相手がすぐ思い出せない時は、今日何をみました?」など一番最新の過去に戻って聞くとだんだん思い出してくれることが多いです。
まとめ
こんな感じでインタビューを行えます。思ったより簡単そうではないでしょうか?ログなどのデータを見ることは大事ですが、一番大事なのはこのような生の声だとYKは考えます。
ぜひ、ユーザーの生の声を聞いて良いプロダクトづくりをしていただければと思います。
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