“美しい写真”は、現実世界をつまらなくする
“美しい写真”は見た人を感心させたり、まるでそこにいるかのような感覚に陥らせることができる。繊細な描写や現実よりも明るく彩られた写真は非常に目を惹く。そして、人によってはそこに行って同じような写真を撮りたい、と感じさせる。
僕に言わせれば、そんな“美しい写真”なんて「クソくらえ」だ。写真の高画質化、レンズ性能の向上、編集ソフトの発達など、機材や付属するソフトウェアの性能向上は顕著で大概のフォトグラファーはその蟻地獄ともいえる世界に自ら進んで飛び込むことを厭わない。
「写真家」