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転勤と働き方、子どもへの影響について考える
1. 自身が経験した小学生時代の転勤
私自身、小学生時代に親の転勤に伴って複数回の引っ越しを経験しました。当時は新しい環境に慣れることに精一杯で、友人関係を一から築き直す難しさに直面しました。もちろん今では、マイナスの側面でなく、プラス側面で肯定的に過去の経験を捉えられることができていますが、当時はマイナス面を強く感じていました。
クラスに馴染むまでの不安、引っ越しのたびに勉強や習い事が中断されるストレス…親は仕事の都合で必要な決断だったのでしょうが、子どもながらに環境の変化が心に大きく影響を与えたことは今でも記憶に残っています。
特に苦労したのは、転校先での方言の違いでした。地域によっては言葉のアクセントや使う単語が大きく異なり、それが原因でからかわれたり、「いじり」の対象になることもありました。当時は笑って受け流していましたが、内心では強い孤独感や疎外感を感じていたこともあります。
また、ようやく友達と打ち解け、深い関係を築けたと思った矢先に転校が決まることもありました。特に、小学校高学年になってからの転校は、人間関係がより固定化されている時期でもあり、「せっかく仲良くなれたのに」という思いが強く残りました。
ただ、当時は、子どもの視点でしか物事を見ていませんでしたが、今振り返ると両親も相当な苦労をしていたのだろうと感じます。父親は転勤先での通勤手段を一から確保し、母親は転校先の学区情報を集めたり、近隣住民との関係づくりに奔走していたんだと思います。
聞けば、家探しも短期間で決めなければならず、理想よりも「間に合わせ」で住まいを選ぶことも多かったようです。親同士の付き合い方も、すでにコミュニティが出来上がっている中に飛び込む形になるため、馴染むまで気を遣っていたんだと思います。
2. 親になって感じる、転勤と子どもへの影響
現在、私自身が親となり、子どもを育てる立場になって改めて思うのは、転勤が子どもに与える影響の大きさです。転校によって学校環境が変わり、友人関係や学習面で不安定になる可能性があります。私の子どもはまだ幼いですが、将来のことを考えると、できるだけ安定した環境で育てたいという思いと、好きな場所で働く、生きるというある種の”矛盾”を今も持ち続けています。ただ、いずれは、安定する環境を提供したい気持ちも勿論あります。
それは、やはり私自身の経験からも、「次にいつ転校になるかわからない」という不安は、子どもにとって意外と重くのしかかるものだからです。
なので、安心して学校生活を送らせるためには、親の仕事だけでなく、子どもの生活環境も考慮に入れる必要があると強く感じます。
3. 現代の働き方と転勤
昔に比べて、現在はリモートワークやフレックスタイム制度が普及し、必ずしも勤務地に縛られない働き方が可能になりつつあります。しかし、大企業では今でも転勤を伴う異動が一般的で、社員は会社の都合に合わせる必要があります。リモートワークが進む中で「転勤不要論」も増えていますが、企業文化や業務内容によってはまだ難しい現状もあるのかと思います。
さらに、リモートワークが普及しているとはいえ、完全に在宅で完結する仕事ばかりではありません。週に数回は出社しなければならないケースも多く、「どこに住むか」は依然として大きな問題です。リモートワークと転勤制度が混在する現状は、働き方の選択肢を増やす一方で、どちらにも適応する柔軟性を求められる時代になったとも言える、そんな気がしています。
4. フリーランスになっても残る住居問題
私自身、会社員からフリーランスに転身したことで、働く場所の自由度は格段に上がりました。しかし、だからといって住居問題が完全になくなったわけではありません。
現在は、出勤とリモートの併用をしている点で、子どもの保育園や学校との兼ね合い、妻の仕事環境などを考えると、やはり住む場所には一定の制約があります。
例えば、「仕事はオンラインでできるから地方や海外に移住しよう」と考えても、現実的には医療や教育環境に不安を覚えることがあります。また、親世代のサポートが必要になる場面もあり、「いざというときに頼れる環境かどうか」も住居選びの大切な要素になります。
また、フリーランスだからこそ「一人で仕事が完結してしまう」という状況に陥りがちです。在宅で完結することは便利である一方で、同僚や仲間との何気ない会話がなくなり、人間関係の希薄さを感じることもあります。そのため、「いつ、どこで働くか」に加え、「誰とつながるか」も、働き方を考える上で大切だと痛感しています。
5. これからの住まいと働き方
テクノロジーが進化し、リモートワークが普及しても、家族がいる以上、「どこで働くか」「どこに住むか」「それがいつなのか」は引き続き重要なテーマです。仕事の都合だけでなく、家族それぞれの生活環境や安心感も考慮しながら、自分たちにとってベストな選択を模索していく必要があります。
例えば、子どもの教育環境を重視して都市部に住むのか、それとも自然豊かな地方で伸び伸びと育てるのか。親の介護も視野に入れ、実家の近くに住む、海外に移住するなどの選択肢もあるでしょう。
どのタイミングでどのような場所で、どのような形で働くのか、住居と働き方は切り離せない問題として、今後も向き合っていきたいと思います。
これからも、住まいに関しては「家族全員にとって最良の選択肢は何か」という視点を忘れず、柔軟に考えていきたいです。
あとがき
このnoteでは、子育てやフリーランスの働き方について発信しています。
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