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随筆集

74
(*ノω・*)テヘ
¥350
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#エッセイ

SIGMA 単焦点広角レンズ 20mm F1.4 DG HSM | Art

SIGMA 単焦点広角レンズ 20mm F1.4 DG HSM | Art

 広角レンズが苦手だ。
 広角レンズの場合、ファインダーをのぞき込むと、背景が広範囲に写り込む。その情報の多さに、そもそも何が撮りたかったのかがわからなくなってしまうのだ。
 なので、街中のスナップショットは、もっぱら35mmを使っていた。
 ある日のこと。味わい深い建物を撮っていた。しかし、横にある電柱が邪魔で、どうしても納得がいかない。
 「ああ、くそったれ!」
 おもわず叫んだ。
 「どうし

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ガタガタぬかしてると絵葉書送りつけるぞ

ガタガタぬかしてると絵葉書送りつけるぞ

 セブンイレブンのコピー機で、絵葉書が作れるというので試してきた。

 これが、思いのほか面白い。
 自分の写真が絵葉書になっていくさまは、爽快ですらある。
 しかも白黒ならば、20円でできてしまう。ハガキ代込みでだ。

 最後にマック赤坂。日本国民は、そろそろ彼の重要性に気づくべき時ではなかろうか。

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人体実験

人体実験

 行きつけの喫茶店に行くと、臨時休業の張り紙がドアにあった。
 なのでしかたなしに、その近くにあったコメダ珈琲に初めて入ってみた。
 どうせチェーン店だろうと、いままで行かずにいたのだが、コーヒーに本物のミルクが添えられて出てきたので、少し驚いた。てっきり小容器に入ったコーヒーフレッシュが出てくるものとおもっていた。
 スーパーなどで大量に売られているあのミルクもどきは、油に水を混ぜて添加物で白く

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鉄道手帳

鉄道手帳

#買ってよかった2015
 線路を歩くのが、好きだった。
 小学生のころ、学校への行き帰りは、線路上を歩いて通っていた。
 背中のランドセルをのぞけば、まるで、映画「スタンド・バイ・ミー」のように、枕木を一歩一歩踏みしめながら、歩いていた。田舎なので、電車は一時間に一本。そのおかげで、俺にとっては素晴らしく快適な通学路だった。
 今から想えば、そんな体験が俺を鉄道好きにしたのかもしれない。

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陽に映えたガスパチョ

陽に映えたガスパチョ

 ガスパチョとは、スペインのアンダルシア地方で生まれたとされる料理で、スペインの暑い夏を乗り切るために考え出された、生の野菜やパンをすりつぶしてどろどろにした冷たいスープだ。
 「飲むサラダ」とも言われて、アラビア語で「びしょぬれのパン」という意味なのだそうだ。
 スペインの映画監督、ペドロ・アルモドバルが撮った「神経衰弱ぎりぎりの女たち」で、主人公の女性がガスパチョを作り、この特製ガスパチョが映

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すでに、そのエリアに俺はいるのか?

すでに、そのエリアに俺はいるのか?

#どうでもいい話 #エッセイ

わりと、若くみられる。
生まれてこのかた、あまり小難しいことを考えてこなかったからかもしれない。
話は、先日のこと。ある美しい女性に年齢を聞かれたので、いくつにみえるか逆にたずねたら、その女性は、遠慮がちに俺の顔を覗き込むと、「30かな。」と言った。
すこしだけ、驚いた。
今までこの質問をすると、答えはたいてい20代で、30代はおそらく初めてだろう。
そして思った。

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