お悩み相談:芸術か仏道か?20代男性の人生の岐路
1. はじめに
みなさん、こんにちは!蓮城院副住職のコウブンです。今日もお悩み相談会をお送りします。このお悩み相談会は、ハスノハというお坊さんのウェブサイトに寄せられたお悩みに、私がお答えするというものです。人生の岐路に立たされた時、ちょっとした迷いがある時、そんな時にお役に立てたら嬉しいです。
2. 相談内容
さて、今回は20代の男性から素敵なお悩みをいただきました。タイトルは「今後の進路について悩んでいます」。ではさっそく、内容を見ていきましょう。
なんて素敵な悩みでしょう。芸術と仏教、どちらも深遠な世界ですよね。
3. 芸術と仏道の両立
実は私、若い頃は仏教のことを古臭いなんて思っていたんです。恥ずかしい話ですが、知らないことって勝手にイメージだけで判断しちゃいますよね。でも、この方は若いのに人生をどう過ごすかって深く考えていて、本当に素晴らしいと思います。
さて、「芸術と学問を極めるか、仏道に進むか」って悩んでいるようですが、私はね、どっちもアリだと思うんです。えらそうに言っちゃいますが、仏教を学びながら芸術することだってできるんですよ。
たとえば、私の知り合いのお坊さんの中には、お寺の仕事をしながら書道の先生をやっている人もいるんです。それから、仏像を彫る仏師さんもいます。どっちも中途半端かって?いえいえ、そんなことないですよ。むしろ、両方やることで互いに深め合えるんじゃないかな。
4. 知識探求と煩悩
次に、「美や知識の探求が煩悩や貪欲にあたるのでは?」っていう疑問。これ、すごく鋭い質問ですよね。
確かに、やりすぎちゃうと貪欲になっちゃう可能性はあります。でもね、人間って学ぶことでより良い人生を送れるようになるんです。だから、自分の人生をより良くするために知識を探求するのは、決して悪いことじゃないと思うんです。
ただし、気をつけないといけないのは、体を壊すほど没頭しちゃうこと。たとえば、毎日夜更かしして勉強したり創作したりしてたら、それはもう行き過ぎかもしれません。適度に休憩を取りながら、バランス良く探求を続けていくのが大切だと思います。
5. 到達点について
さて、ここからが難しいところなんですが、芸術にしろ哲学にしろ仏教にしろ、「到達点」ってあるのかな?って考えると、実はすごく難しい問題なんです。
仏教で言えば、「悟り」が到達点みたいに思われがちですよね。でも実際のところ、日々の生活の中でほんの少し悟りに近づいたような気がする瞬間はあっても、「はい、これで悟りました!」みたいな永続的な到達点って、実はないんじゃないかな。
むしろ、仏教を学べば学ぶほど、実践すればするほど、「あれ?悟りって遠ざかってる?」って感じることもあるんです。なぜかって言うと、自分の足りない部分がどんどん見えてくるからなんですよね。
6. 芸術の価値
芸術の世界も似たようなものじゃないかな。「芸術の到達点」って何だろう?って考えると、これもまた難しい。
でも、芸術家の方々を見ていると、自分の表現したいことを一生懸命アートを通じて表現して、でも「まだ足りない」って思って、また新しい作品を作る。その繰り返しの過程そのものが、実は芸術なんじゃないかって思うんです。
7. プロセスの大切さ
ここで大事なのは、「極める」っていうゴールはたぶんないってこと。でも、その「極めよう」って思って努力する過程、その生き方自体に、すごく大きな価値があるんじゃないかな。
そう考えると、「どこにも到達しない」って不安に思うんじゃなくて、むしろ「到達点がないからこそ、ずっと成長し続けられる」ってポジティブに捉えられるんじゃないでしょうか。
たとえば、曹洞宗の教えでは、「坐禅をしたから悟りが開ける」って考え方自体が間違いだって言うんです。なぜかって言うと、目標を持った時点で、それはもう本当の坐禅じゃなくなっちゃうからなんです。
8. まとめ
結局のところ、芸術であれ仏道であれ、その過程を楽しみながら、日々の生活を豊かにしていくことが一番大切なんじゃないかな。
目標を持つのは素晴らしいことです。でも、その目標にがんじがらめになっちゃうと、かえって大切なものを見失っちゃうかもしれない。だから、目標は持ちつつも、今この瞬間を大切に生きていく。そんな風に考えてみるのはどうでしょう?
あなたなりの方法で、芸術と仏教、両方追求していってください。それが、きっとあなたらしい素敵な人生になると信じています。
みなさん、今日の内容はいかがでしたか?何か感じるところがあれば、ぜひコメント欄で教えてくださいね。それから、自分でも悩み事や聞いてみたいことがある人は、Stand.fmのレター機能を使って私に直接連絡してくださいね。この放送で一緒に考えていけたらうれしいです。
それじゃあ、今日はこの辺で。蓮城院副住職のコウブンでした。また会いましょう!