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004「最果ての季節」頬にこんぺい糖やあめ玉を含ませてくれた。
昼間、周りの大人たちが働いているなかで、わたしは半ば放置されながら、彼らの手の空くのをしきりに待ちあぐねていた。都子さんは時間ができると必ずわたしのことを探しに来て、頬にこんぺい糖やあめ玉を含ませてくれた。
柁夫には、内緒にしとこうね。
人差し指を立てて、都子さんは袋に残ったこんぺい糖を自分でも頬張った。彼女のいたずらな微笑みは、ひまを持てあましたわたしのふくれっ面をゆるませ、すぐに首を縦にふらせた。
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1,795字
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学生時代にとある公募で一次審査だけ通過した小説の再掲。
まさかのデータを紛失してしまい、Kindle用に一言一句打ち直している……
小説「最果ての季節」
300円
❏掲載誌:『役にたたないものは愛するしかない』 (https://koto-nrzk.booth.pm/items/5197550) ❏…
「星屑と人魚」の冊子制作費に活用させていただきます!(毎年、文学フリマ東京にて販売しています)