詩が役に立つ場面がこの世界にはある
なんて読みやすい散文なのだろうというのが第一印象。
福間健二さんが約一〇年のあいだに書いたり、講演で語った内容が収められている。
現代詩・映画・文学の三部構成にはなっているが、それらは縦糸と横糸のようにつねに交錯している。それらの境界は曖昧だと、本人もあとがきで書いていた。
――詩は、役に立たないものの代表のように言われることがある。しかし、詩は役に立つ、と私は言いたい。詩が役に立つ場面がこの世界にはある、と言ってもいい。(P,100)
――書くというのは書きなおしていく