ありのままの自分を受け入れるとは?
皆さんこんにちは。内向型心理カウンセラー/自己発見コーチのこーたです!
「ありのままに生きる」というフレーズを、私たちは日常生活や自己啓発の場面でよく耳にします。
映画や音楽、エッセイなどの中で多くの人が心に響かせる言葉でもあります。
しかし、その言葉の本当の意味を理解し、それを自分に適用して生きることは、思った以上に難しいものです。ありのままで生きることは、単なる自己表現ではなく、もっと深い自己理解と受容を伴います。
今回は、「ありのままの自分を受け入れること」について、その定義や必要性、具体的な実践方法について探っていきたいと思います。
「ありのままの自分」とは何か?
まず、「ありのままの自分」とは何を意味するのでしょうか?
これは、自分のすべての面を、良いところも悪いところもひっくるめて受け入れることを指します。誰しも心の中に、他人に見せたくない部分があります。失敗や過去のトラウマ、未解決の不安、理想とかけ離れた現実などが挙げられます。こうした部分は、時に私たちを恥ずかしくさせたり、自己否定の感情を引き起こしたりします。
しかし「ありのままで生きる」とは、そうした内なる部分をも含めて「これが自分なんだ」と認識し、肯定することなのです。
カウンセリングの場でも、クライアントが自分を受け入れられない苦しみを抱えていることが少なくありません。特に、完璧主義者や高い期待に応え続けてきた人ほど、自分に対して厳しい評価を下し、「自分はまだまだ足りない」と思いがちです。こうした考え方が続くと、自己価値感が低下し、慢性的なストレスや不安を感じるようになります。
自分を隠す「仮面」を持つ理由
私たちは多くの場面で、「社会的な仮面」を使い分けて生きています。職場ではプロフェッショナルな自分、家庭では親や配偶者としての自分、友人との間ではもっとリラックスした自分。
このような仮面を持つことは、社会生活を円滑に進めるための自然な適応スキルです。
しかし、仮面を被り続けることで、自分の本当の感情や個性を見失うこともあります。特に、過去にいじめやトラウマを経験した人は、「ありのままの自分では受け入れられない」という恐れが心に強く根付いていることが多いです。そのため、自分を隠し、他人に合わせた振る舞いを続けることが心理的な負担になり得ます。
一例として、仕事での過度な自己表現や競争心を例に挙げてみましょう。
これらの行動は、必ずしも「ありのままの自分」とは言えません。むしろ、外部からの評価を気にし、他人に勝つために過剰に振る舞ってしまうことが少なくありません。こうした行動は、一時的に達成感をもたらすかもしれませんが、内面的には満たされない空虚感を残します。
防衛としての二次感情:怒りや攻撃性
自分が抱える感情を理解し、向き合うことは簡単なことではありません。特に、怒りや攻撃的な感情は「ありのままの自分」だと思い込んでいる人も多いですが、心理学的に見ると、それは二次感情であることがほとんどです。
※二次感情とは、防衛反応として現れるもので、実際には一次感情である「悲しみ」「恐れ」「不安」を隠すためのものです。
たとえば、ある人が職場で厳しい意見を受けた際に怒りを感じるとします。その怒りは一見、反射的な感情のように思えるかもしれませんが、深く掘り下げると、「失敗を指摘されることで自分の価値が下がるのではないか」という恐れや、「自分は無能だと思われているのではないか」という不安が根底にあることが多いのです。このように、怒りや攻撃性は真の感情ではなく、それを隠すための仮面なのです。
自分を受け入れられない理由
自分の感情を受け入れられない背景には、幼少期の環境が大きく影響しています。特に、幼い頃から感情を抑圧される環境で育った場合、自分の感情を認めることが難しくなります。「男の子なんだから泣かないで」「そんなことで泣くなんて弱い」などと親や周囲から言われて育つと、自然と感情を隠すことを学んでしまいます。このように、幼少期に「感情を表に出すのは良くない」と刷り込まれた人は、大人になっても自分の感情を素直に表現できなくなります。
また、社会的な期待やプレッシャーも、自分を偽る理由の一つです。SNSの普及により、他人の成功や充実した生活を目の当たりにする機会が増え、「自分は劣っているのではないか」と感じる人が増加しています。
比較の連続は、自分の本当の価値を見失い、「他人に見せたい自分」と「本当の自分」のギャップを広げます。
自分の感情に向き合うための実践方法
では、どのようにして「ありのままの自分」を受け入れ、感情に向き合うことができるのでしょうか?
そのためには、次のようなステップを試してみてください。
自分の感情を認識する
まずは、自分が何を感じているのかを冷静に認識することが重要です。感情日記をつけたり、自分がどう感じているかを言葉にして書き出すことで、感情を具体的に捉えることができます。感情に名前をつけるだけでも、その感情が少し和らぐことがあります。感情を評価せずに受け入れる
「悲しい」や「不安」といった感情は、一般的にはネガティブと捉えられがちです。しかし、これらの感情を評価せず、「こう感じている自分も自分なんだ」と認めることが大切です。否定や自己批判をせずに、ただその感情を受け入れることは、心理的な負担を軽減し、ストレスを減らすのに役立ちます。誰かに話す
信頼できる友人やカウンセラーに、自分の感じていることを話すことも有効です。自分一人で抱え込まずに他者と共有することで、新しい視点が得られたり、自己受容の過程が進みやすくなります。自己肯定感を高める習慣を作る
自己肯定感を高めるためには、日々の小さな成功や喜びを積極的に見つけて記録することも大切です。達成感を感じる活動を取り入れることで、「自分はこれでいいんだ」という感覚を強めていきます。
ありのままで生きる勇気
「ありのままの自分を受け入れる」ということは、決して楽なことではありません。
しかし、それは心理的な健康や幸福感を高めるために欠かせないプロセスです。
自分を認め、受け入れることは、他者に振り回されない強い心を育てることにつながります。この実践方法を活かして、「ありのままの自分」という感覚を身に着け、「本当の自分」を見つけていきましょう!
様々な媒体で発信をしていますので、ぜひチェックくださいね!
引き続きよろしくお願いいたします<(_ _)>
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