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#34 子どもの僅かな変化に気付く力

先日、もう寝ようかな?ってタイミングで息子がフェイスマッサージをお願いしてきたので、ついでにヘッドマッサージもしてあげました。

マッサージをされながらリラックスしている息子は、友人関係の悩みや最近あった面白い話、自分の成長や気付きなんかをニコニコ笑って楽しそうに話してくれました。

そして、「僕って反抗期ないよね」って笑うんです。

「明るい息子で良かったね」
「明るいお母さんで良かったね」

そんな風に言い合って、くだらない話をして、お腹を抱えて笑い合って楽しい時間を過ごしました。

息子の「マッサージして」は、「僕の話を聞いてほしい」って遠回しのメッセージです。

息子が不登校にならなければ、息子の遠回しの言い方の意味にも、お友達との間に悩みを抱えているなんてことにも気付けていなかったと思います。

息子が不登校の底だった頃、身体症状がとても酷い時期がありました。

頭痛、首の痛み、のたうち回るほどの腰痛などなど、全身が痛く辛い状態が続いていました。

私は少しでも息子の身体症状が楽になれば良いなってマッサージをしてあげようと思いましたが、野生化してしまったような凶暴な息子に近寄るのは、とても難しい状態でした。

やっとの思いで息子に触れることができても足裏だけ…。

息子の愚痴や不満に少しでも「大変だね」って相槌を打とうものなら思いっきり足蹴りされる始末でした。

「大変だね」

このひと言が私にはとっても難しかったんです。
相槌を打つタイミングも…。

「大変だね」

をどのように言えば良いのか、相槌をどのように打てば良いのか、試行錯誤を繰り返し、足の先からマッサージを始めて段々と息子に触れられる範囲を広げ、息子の頭を赤ちゃんの頃のように撫でて寝かしつけができるようになるまでには、かなりの時間がかかりました。

試行錯誤を繰り返しながら息子と信頼関係を築き、マッサージから寝かしつけまでの時間を息子の話をしっかり聴ける大切なコミュニケーションの時間にすることができました。

そして、息子の良いところをたくさん伝えたり、人様のお役に立つことを息子の冒険ストーリーのように話伝える大切な時間になりました。

この物語はまるで子守唄のようで、息子はリラックスして気持ちよさそうに聞きながら眠ってしまいます。

大変だったとき、私は息子を救うためにひたすら一生懸命だったけれど、今はその時の自分にとても助けられているなって感じています。

そして、親の私たちがラッキーなのは、自分のためだとなかなか出せない力が、子どものためだと自分の想像している以上の力が出せるようになることだと思います。

人は螺旋階段のように成長します。

親もそう。

ふと見上げてみると少し高いところにきていて、景色が違ってみえます。

1ミリでも前に進めるように、日々目の前の事に最善を尽くしていれば、あるとき幸せのど真ん中にいたことに気付けました。

私の場合「しないこと・できないこと」に目を向けるのではなく、「したこと・できたこと」に目を向けられるようになったら、私を取り巻く環境がかなり変わりました。

子どもと一緒に成長できる。

なんて幸せで楽しい子育てなんだろうなって日々感謝しています。

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