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#36 親が与える影響力の大きさ

息子の16歳のお誕生日の出来事です。

夫は日付が変わってすぐに、ベッドの中で寝ようとしている息子の部屋に突撃していって、息子を抱きしめ「お誕生日おめでとう!生まれてきてくれて本当に嬉しい!ありがとう!」って何度も何度も息子に伝え、耳やほっぺに何度もキスをしていました。

息子は「ハイハイ。ありがとありがと、分かったから!もう寝るところなの。おやすみなさい」って感じだったけど…

私はその様子をみていてとっても嬉しかったんです。

子どもを育て直していて、夫も良く観察するようになって気付いたのですが…。

夫の自信の水不足の身体症状の1つに、自分が育った時の環境に無意識に近付けようとしたり、親の子育てをマネして同じことを息子にするようになるということに気付きました。

例えば…今まで仲良し家族で子煩悩な父親だったはずなのに、夫婦仲の悪い両親に憧れるようになって両親みたいになりたい願望がでてきたり、

「子どもなんてほっといたら勝手に育つ」

って子どもに一切の興味関心を示さなくなったり…。

「家族は足を引っ張る存在」
「家は居心地が悪い場所」

とかマイナスな感情に支配されて、今までとは別人のように家族をないがしろにするようになりました。

会社でのストレスがキッカケとなり、どんどん自信の水が減っていき、それを補うために汚水のような水さえも入れるようになっていきました。

汚水のような水の入れ方は、無意識に中学時代の楽しかった時代に戻りたかったのかな?って今は考えています。

夫の育った家庭では、安心安全でリラックスできる居場所がなかったようで、いつもお友達と連んで楽しく過ごすことで、自分で自分の自信の水を入れていたみたいです。

でも、中学の頃のような純粋な楽しさは得られずに、感じるのはストレスと疲労のみ。

更に、夫は息子の成長する姿に自分自身を重ねるようになり、
「自分はそんなことを親からしてもらったことはない!」
「そんな甘えが許されるはずがない!」
と、その頃に満たされなかった思いが大きくなってしまったみたいです。

「~しなければならない」
「~すべき」

夫は、この色眼鏡がとても強い人で、息子のことはとても愛しているけれど、自分の育った環境では息子は愛されるに値しない人間だという気持ちが、息子の年齢が上がり、自分の期待に応えられないことが増えていくにつれて大きくなっていきました。

さらに、理想と現実のギャップが大きなストレスとなり、夫自身とても苦しんでいました。

夫の育った環境では、16歳の息子にハグやキスをして愛情たっぷりの言葉を親がかけるだなんてあり得ないことなんです。

私が息子にすることに
「俺はそんなことしてもらったことがない!甘やかすな!」
「甘やかすと、社会に出てから困るぞ!」
が口癖だった夫です。

夫の育った家の呪縛を解くのは正直大変でした。

夫のことも育て直して自信の水をたっぷり注ぎ、更にどんな家庭を築いていきたいのかをハッキリさせた今は、もう心が迷子にはならないんじゃないかな…。

今の夫は、息子にストレートな自分の気持ちを伝えられるようになったし、父親のプライドなのか自分がどんなに悪くても絶対に謝らなかったのに、悪いことは素直に謝れるようになったり…。

今では、息子に絶大な信頼をされているとっても素敵なお父さんです。

お義母さんは夫が6~7歳くらいの頃に、子育て方法を変えています。

今みたいにネットなどがあるわけではないので、それが親子の縁を断ち切るような子育て方法だとは知らなかったと思います。

それにプラスして夫婦仲が悪くなっていき、家族関係が希薄になってしまったようです。

「してもらえなかったこと」にフォーカスするのではなく、「していただいたこと」にフォーカスをすれば、たくさんの愛情を受け取ることができます。

家族のことを考えて、より良い家庭を築こうとしていたお義母さんは最善を尽くしていたと思います。

ただ、方法を知らなかっただけだと思うんです。

子育ては3世代続くとも言われていますよね。
人によっては、5世代続くという方もいます。

大人になっても影響を与え続けるほど、親が子どもに与える影響力って大きいんですね。

育った環境や親の子育て方法も変えられないし、過去の子育ても変えることはできません。

ですが、子育ては何度だってやり直せます。

子どもが子育てをするときに、幸せな家庭を築いていけるように。
今、私たちができることがあります。

40過ぎた夫にだって効果があるんだから、お母さん・お父さんが諦めなければ大丈夫。

絶対に子どもを救ってあげられます。

私は、次の世代に自信と誇りを持って愛のバトンを繋いでいける子育てをしていきます。

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