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#33 お願いする力でコミュニケーション力がアップ!

私はずーっと親に甘えてはいけないって思って生きてきました。

弟は親に甘えてばかりで、それを許す親にもイライラしていたし、弟が親を利用しているようにすら思えて嫌悪感を感じていました。

ですが、最近の私は、親にベタベタ甘えています。

子どものころ、体調がどんなに悪くても親に頼ることができず辛くても我慢をしていました。

親に何も反応しないことで、察して欲しい、心配して構って欲しいって甘えていたんですね。

そして、母はそんな面倒な性格の私の世話を焼いてくれていました。

さらに面倒臭い性格の私は、一度お願いしてダメなら直ぐに諦めてしまうんです。

「私が頼んでもどうせ断られる」
「私の頼みなんて、どうせ迷惑にちがいない」

こんな風に、お願いをする前から諦めていたり、親の表情から感情を読み取ったつもりになって、嫌がられるんじゃないかって決めつけていました。

子育てをし直す前の私は、子どものお願いを聞いてばかりいたら、子どもが甘えて自立できなくなるんじゃないか、子どもにとって悪影響なんじゃないかと思っていました。

ずっと、人に何かを頼むことはよくないこと。
人に迷惑をかけてはいけない。

こんな風にずっと思い込んでいました。
その結果、どんなに辛くても我慢してしまう癖がついていました。

辛い時ほど、一人で我慢してしまうんです。

だから、なるべく、子どもにも自分で何でもできる子に育って欲しくて、「それぐらい自分で出来るでしょ!自分でやりなさい。」って子育てをし直す前は言ってしまうことが多かったです。

しかし、今の私は、子どもからお願いされた事はできることなら何でも喜んでするようにしています。

息子に何かを願いをされたら、なるべく無視はしないように、「ちょっと待ってね」って声がけしても、息子はしつこくお願いしてきたり、「あと何分くらい待てばいいの?」とか具体的に聞いてきたり、断っても断ってもグイグイ交渉してきます。

「お願いする力」ってコミュニケーション力がすごく鍛えられる力なんだなって息子から学びました。

弟ばかり甘やかされてズルイって思っていたけれど、弟は一度断られても何度も何度も諦めずにチャレンジしていたんだって、今になってやっと理解できました。

先日、私も思いきって「お願い」をする機会を作ってみました。

父との2ショット写真を1枚も持っていないことに気付き、どうしても父との2ショット写真が欲しくなりました。

両親の家にはたくさんの家族写真を飾ってあるスペースがあるんですけど、このスペースに父との2ショット写真を飾りたいなって。

夫に「父と2ショット写真が撮りたい」って伝えると、「すぐに行動!今すぐ動け!夜ごはんを一緒に食べようって今すぐ連絡して!」って背中を押してくれました。

父との2ショット写真が撮れるように、夫も息子も全面的に協力してくれたおかげで、父に「二人で一緒に写真撮りたいんだよね。いい?」とお願いすることができました。

この勇気を出した「お願い」に両親もすごーくビックリしていたけど喜んでくれました。

「お願い」したことで、私ひとりでは成し遂げられなかったことも、みんなが力を貸してくれたおかげで軽々と達成することができました。

そして、もう一つ。

少し前から息子に体調不良のお知らせ現象が出始めました。
毎週特定の曜日に動きが悪くなるんです。

ずっと息子を観察してきたので、身体症状の出方や息子の訴える言葉で「今」どんな状態なのかわかります。

聞き流して大丈夫な時は同調しないように気をつけて見守っています。

でも、今回は危険信号。
これは、絶対に見過ごしちゃダメなパターン。

父と2ショット写真を撮ってから、父との関係がとても良くなり、父が「遊びにいこう!」って私を誘ってくれるようになりました。

なので思いきって、
「遊びに出かけるついでに息子も学校に送ってくれない?」
と両親にお願いしてみました。

両親は快諾してくれて、
「そんなの簡単、もちろんだよ!なんなら毎日だって送っていけるよ!気軽に声をかけてね。」

ってニコニコ笑顔で言ってくれました。

そして、息子を車で送るときに
「朝から一緒にドライブできて嬉しいな!あなたは本当におばあちゃん孝行だね。」
「紅葉がきれいだね」
「あのお店、行列のできる和菓子屋さんだよ!後でおやつに買っておいてあげようか?」
「車だと道が覚えられるから災害時も歩いて帰れるね」

ニコニコ笑顔でいろんな話をしてくれて、息子の嫌な身体症状を体感させずに、視野をクルクル変えさせて嫌な気分にさせることなく登校させてくれました。

それから、毎週特定の曜日は車で送ってくれるようになりました。
それもイベント化してて、両親がとっても楽しんで喜んで協力してくれています。

「いつも学校までお父さんが内緒で送ってくれていたの。車の中でテスト勉強もできるし、お父さんを独り占めできる大切な時間だったんだよ。○○(息子)のおかげで懐かしい記憶がたくさん思い出せてすごーく嬉しいな」

って母が学生の頃の話を教えてくれました。
兄も弟も両親によく学校まで送ってもらっていたけど、母にとってはそんなの当たり前のこと。

コミュニケーションの方法が増えたことを楽しんでいたみたいでした。

私だけしてもらったことがなかったけど、今、この年になって息子を通して両親に兄弟と同じことをしてもらえています。

息子を通して、今になって両親からの愛情をたくさん受け取れているんです。
「お願い」しなければ得られなかったこと。

息子は、学校へ行く時に「曜日」と「身体症状」がセットになり、学校へたどり着く前に体調が悪化してしまうことを悩んでいました。

だけど両親のおかげで、嫌な曜日を楽しみな曜日に変えて、体調不良の悪循環を断ち切ることができました。

「~しなければならない」

って窮屈な世界から抜け出して、息子の辛く苦しそうな顔から笑顔を引き出してあげることができました。

「あなた一人の子どもじゃないよ。私たちの大切な孫でもあるの。独り占めは許さない。みんなで大切に子育てしていこう!何でもできることは協力するよ」

母からとっても優しい言葉をもらい、心がとても軽くなりました。
息子がSOSを出してくれなければ、これらのことは得られませんでした。

子どものころ、甘えることが苦手でお願いするのが嫌だった。

「頼んだら迷惑かな?忙しいのに悪いかな?」

勝手に私が両親の限界を決めて、どんな反応をするのか想像して決めつけてただけだった。

とっても失礼な態度だったなって今は思います。

今、この年になって両親に「お願い」を聞いてもらえるだけで、心が満たされていくのを感じます。

何歳になっても親からの愛情は受け取れる。
年齢なんて関係ないんですね。

私は息子のおかげで、両親から育て直しをしてもらえているなって思うことが増えました。

とっても不思議な感覚だけど、息子を育てることで私の子どもの頃に受け取れなかった親からの愛情を受け取れている。

「両親から何を学べるだろう」
「両親から学んだことをどのように次の世代に繋いでいきたいのか」

この視点で両親から「守破離」の守を大切に、今、徹底的に学ばせていただいています。

両親のリソースを探して、そのリソースは私の中にもしっかり受け継がれていると自信になる。

たくさんのリソースとともに愛情もたくさん受け取れていることに心から感謝しています。

息子のおかげで私の人生はより豊かに、とても充実した幸せな毎日を過ごせています。

そして、私を起点として、家族に笑顔が広がり、家族全体の歯車がキレイにまわっているのを感じています。

親が変わると子どもも変わる。
子どもが変わると親も変わる。

どっちにも効果があるから、
まずは“自分が変わる”ことが大切なんですね。

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