タガヤセ!日本【読書記録#12】
2023年度読書感想文コンクール、高校の部の課題図書の1つでした。
国家公務員Youtuber、白石優生さんの著作です。
課題図書っぽくない本だな!?
目次を見てびっくり。
読んでみて、びっくり。
課題図書っぽく、ないな!?
というのも、短めのトピックスがたくさん挙げられていたからです。
読書感想文の課題図書といえば、小説、それも短編集ではなく1つの大きな流れのある長編、っていうイメージがあったので、「これで感想文を書いていいの?」ってまずびっくり。
でも、農業に関するトピックがたくさん挙げられていて、何かしら自分と関係のある、気になるものは見つかりそうだなぁ、っていう印象です。
「14歳の世渡り術」っていうシリーズなだけあって、文章自体もやさしめで、読みやすかったです。
日本の農業を身近に感じることができる本でした。
いくつか、私が気になったトピックを挙げていきますね。
A5ランクの肉が、おいしいとは限らない
A5ランクのお肉って聞くと、高級!ぜったいおいしい!って感じしますよね。
でも、そもそもこのAとか5って何なんだ?と。
アルファベットは、ABCがあって、牛一頭からどれだけの肉がとれるか、肉の割合が多い順にA、B、Cとつけられるそうで。
数字は、肉質のこと。
脂肪交雑(脂肪の度合い)、肉の色沢《しきたく》(色と光沢)、肉の締まり・きめ、脂肪の色沢・質の4項目から決まり、1から5まで段階があるそうです。
つまり、おいしい順に並んでいるわけではない。
子どものころって、お肉ってどれだけ脂があっても無限に食べられたじゃないですか。
でも、大人になってから、脂で胸やけするようになってしまうことって、ありますよね。
旅館のごちそう、メインのお肉って、ドーン!って感じじゃなくてどちらかというとちょこって感じで出てくるじゃないですか。
あれ、子どものころは「もっと食べたい!」って思ってたんですけど、大人になってからは「このくらいで十分だなぁ」って思えるようになったんですよね。
たぶん、あの旅館のお肉は脂が多かった。
たくさん食べたいと思うと、A5のお肉って向いてないのかな、って。
脂が多いお肉って、個人的にお腹壊しがちなので、私の場合A5よりB3とかの方がおいしく感じるのかも?って思いました。
でも、だいたいA5ランク以外のお肉って、「ウチはB4です!」なんて、お店では教えてくれないじゃないですか?
でも、それを知りたいなぁって思いました。
なんか、自分に合う、好みのランクがあるはずですよね、なんて。
スマートな農業
農業って言うと、たとえば田植えなら稲を一本一本植えて、みたいな印象がありました。
でも、今はそうじゃないんですね。
機械化がどんどん進んでいて、耕したり、農薬を散布したり、稲刈りをしたりとかいろんな場面で機械が活躍しているようでした。
それでも大変な仕事ってことには変わりないとは思うのですが、農業についてのイメージがちょっと変わりました。
あと、「半農半X」っていう働き方。
半分農家で、半分は違う仕事をする、っていう感じです。
本で紹介されていたのは、農業と、アウトドアのバイヤーをしている方。
いろんな働き方、農業への関わり方があるんだなと思いました。
食糧自給率を上げないといけない理由
日本の食料自給率は、2020年度の時点で37%だったんだそうです。
低いですよね。
でも、食糧自給率が低いとなぜいけないのか、って、イマイチわかりにくい部分だなぁって、思っていたんです。
実際、今の生活で困ってないしなぁって。
あまり実感がないよなぁって。
でも、食の6割以上を外国に頼っている今の日本の状況では危ないんだよ、っていうのがわかりやすく説明してありました。
日本が食糧を頼っている外国が自然災害に見舞われたり、戦争が起こったりしたら。
そうしたら、食糧を日本に輸入できなくなる可能性がある。
だから、食糧自給率37%で、外国に頼っている今の状況は、危ない。
今の私たちにできることは、国産の食材を食べることなんだそうです。
自給率を上げていけば、外国に左右されることなく、安心して暮らせるってことなんですね。
こういった、今の社会問題とも絡めたトピックがいろいろあるので、「なるほどな」と思う本でした。