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仕事の質についての考察

商売とは主に仕事を取引することである。
(ちなみにで言うと、お金は取引の可能性を支えるものであって、取引する目的ではない。)

仕事とは、
 新しいことを始めるため
 物事を維持するため
 物事を作り変える(何かを終わらせ、何かを始める)ため
のいずれか、もしくは全部を目的として持っている。

仕事と仕事を取引する場合、
 同じカテゴリー内での取引では量を基準とすることができる。
 異なるカテゴリー同士の取引では質に重きがある。

異なるカテゴリー同士の取引の例。
「新しいことを始める」仕事を差し出し、「物事を維持する」仕事を受け取る。
この場合、互いの仕事はカテゴリーが異なるので、
 100のことを始めることと、
 100のことを維持すること
は必ずしも等価とは見做せない。言い換えれば量では正確に比較できない。
そのためトレードを正当に行いたいと思う人々は量よりも質に注目して議論や考察をする。

質はどのように見定めればよいのだろうか?

一つ目の方法。
まず、
 新しいことを始める
 物事を維持する
 物事を作り変える(何かを終わらせ、何かを始める)
という一連の流れを見渡すように視座を据えること。
次に、議題となる仕事がその一連の流れの中で
 どの位置にあるとき
 どんな役割を果たし
 それにはどんな意味があるのか
を考えてみること。
このときの「意味」が明晰に認識できれば、自ずとその仕事の質についての理解も深まる。

二つ目の方法。
その仕事が欠損したら全体がどうなるのかを考える。

三つ目の方法。
その仕事以外に、それと同等か、それ以上の効果をもたらすものがないかを考え、比較してみる。

一つ目の方法は「新しいことを始める」視点に由来し、
二つ目の方法は「物事を維持する」ことの逆手を取っており、
三つ目の方法は「物事を作り変える」ことの言い換えである。

SN

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