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【超短編小説】もっと高く(300字)

男は街の権力者。

男は自分の土地に、街で一番高いビルを建てようとしていた。

金にものを言わせ、ついに街一番のビルは完成した。

満足気な男をよそに、街外れにはビルより高い山がそびえ立っていた。

男は面白くない。

さらに金にものを言わせ、その山より高いビルを建てようとした。

山より高いビルが完成したが、男はそのビルよりも高い所にある雲が気に食わなかった。

男はさらに金にものを言わせ、雲より高いビルを建て始めた。

雲より高いビルが完成し男は大満足であった。

気を良くした男は宇宙から自分のビルを見ようと思い、自家用ロケットに乗り込んだ。

有頂天な男。

しかし宇宙から見えたものは、ただの青い星であった。

男の顔も青く染まった。

【超短編小説】もっと高く(300字)

この超短編小説は、以前連載していた

300字小説をリメイクしてます。

本日まで現場が立て込んでおりまして

超短編300字小説をお送り致します。

明日から通常に戻る予定です。

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小川 功治朗
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