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小説「天蓋のジャスティスケール」完結編

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『天蓋』 は、選ばれた『選人』とそれに関わる人間しか入れない特別な場所。 選人は天蓋の奥深くに封印され、わざわいをよぶものを封じる蓋の役割を担う。 選人に選ばれてしまった不運…
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#ファンタジー小説

EP08 幸せへの交響曲(シンフォニー)6

「……なルほドな……」  陽色の球体を見上げ、ゼロがぽつりと呟く。  それは彼の思う結末…

EP08 幸せへの交響曲(シンフォニー)5

『大丈夫……大丈夫だよ。サロス、あたしは……サロスのことーー』  ずっとそうだ……あいつ…

EP08 幸せへの交響曲(シンフォニー)4

「サローー」   しかしヤチヨは間近で彼を見たことで感じてしまう。  サロスだったものの…

EP08 幸せへの交響曲(シンフォニー)3

「太陽の申シ子は……既ニこチらノ手ノ中ニ落ちタ……残るハ月ノ申シ子だったガ……まさカそチ…

EP08 幸せへの交響曲(シンフォニー)2

「コニス危ない!!」 「!?」    怒りで冷静さを欠いていたコニスの前にヒトガタが迫る。 …

EP08 幸せへの交響曲(シンフォニー)1

 翌朝、コニスに連れられて一行はサロスを救うため、そしてシュバルツを止める為とある場所へ…

EP07 表と裏の対舞曲(コントルダンス)12

「イアードさん……っつ」  消え去ったイアードを見送ると空白の時間が生まれていく。  突然語られた自分たちの世界の真実……。  話の情報量に気持ちの整理ができる人物はこの場にいなかった。  そんな中でヤチヨは誰よりも早くこの場を出ようと走り出そうとしていた。  しかし、彼女の手をソフィが掴み止める。 「っ!! ソフィ!?」 「……ヤチヨさん。とりあえず今日は休みませんか……?」 「ソフィーー!!」  ソフィの提案にヤチヨが反論しようとするが、ソフィが無言で首を振る。

EP07 表と裏の対舞曲(コントルダンス)11

 一同の間に再び緊張感が漂う。 「結論から包み隠さず言おう……ぼくにもどうなるかわからな…

EP07 表と裏の対舞曲(コントルダンス)09

「そうだね……まずは、君たちが気になっているであろうマザーについてだが、結論から言えば……

EP07 表と裏の対舞曲(コントルダンス)08

 一同が初めて見るその惨状を眺めつつ進み、しばらくした頃。  フィリアにとって見覚えのあ…

EP07 表と裏の対舞曲(コントルダンス)07

「……ここからどうやって……」  翌日、五人はしっかりと休息を取り。改めて天蓋跡地へとや…

EP07 表と裏の対舞曲(コントルダンス)06

「あらためて聞くけど。元々、この世界はひとつだった……と、言って君たちは信じるかい?」 …

EP07 表と裏の対舞曲(コントルダンス)05

「結論から言うわ……目の前のコニス……彼女は人じゃない」  その謎の女の発言に、その場に…

EP07 表と裏の対舞曲(コントルダンス)04

「……」 「んっ? どうした!? ゼロ!! 何故、そんな血まみれに!! まさか私の知らない間に襲撃がーー」  ゼロの部屋へと入ったシュバルツが見たもの。  それは部屋の窓の近くで頭から血を流しているゼロの姿。  最強であるゼロが負傷するほどの存在がいるのではという焦燥。  そんな相手が近くにいるのであれば、シュバルツにとってこれ以上ないほどに恐ろしいことであった。  しかし、そんなシュバルツの考えを否定するようにゼロが口を開く。 「……違うナ……これハ……俺ノ心喰(