田中幸之助@Evershist Inc.

エヴァーシスト合同会社代表 /人事分野の経験は25年以上/国家資格キャリアコンサルタン…

田中幸之助@Evershist Inc.

エヴァーシスト合同会社代表 /人事分野の経験は25年以上/国家資格キャリアコンサルタント/大手人材サービス会社で組織・人事コンサルタントも兼務/ハイキング、キャンプ、ジャズ、投資、面白いビジネスを探すことが趣味

最近の記事

目標管理(MBO)は評価のツールではない

多くの企業で目標管理(MBO)を評価のツールとして使われている。 しかし、これはMBOが本来意図していた使い方ではないと筆者は考える。 このMBOとは、Management By Objectivesの頭文字を取ったものであり、 日本語に訳すと「目標によって管理する」という意味になる。 MBOはもともとは経営学者として有名なドラッカーが提唱したManagement By Objectives and Self-Control  に始まるものである。ここで注目してもらいたのは、

    • ジョブ型雇用制度導入の難しさ

      ジョブ型雇用制度導入を困難にする3つの障壁 近年ジョブ型雇用制度を導入する企業が大手企業を中心に増加傾向にある。筆者もジョブ型雇用制度導入に関する相談依頼をよく受けるようになった。ただ、これまで長らく年功序列型の人事制度を運用してきた日本企業にとって、ジョブ型雇用制度への転換はそう簡単な話ではない。筆者は、これまでに相談を受けてきた企業の多くには、いきなりジョブ型への転換ではなく、いくつかの段階を経て移行していくことをお勧めしてきた。 ジョブ型への段階的な移行方法については

      • 言葉だけが先行するジョブ型人事制度

        ここ数年、日本企業においてジョブ型人事制度の導入についてに記事をよく目にするようになった。気になるのは、形だけでのジョブ型人事制度の導入になっていないかということである。 1990年代に成果型人事制度というものが流行り、多くの日本企業で導入が進んだ。マスコミもこれからは年功型ではダメで成果型でなければ企業は生き残れないと成果型人事制度の導入を後押しした。 しかし、多くの企業で成果型人事制度は上手く機能せず、業績が悪化したり、従来の年功型へ戻することとなった。 なぜこのよう

        • 50代起業の不安を軽減するには

          定年を控えて 50代になると、会社でのゴール(定年)というものも視野に入ってくる。そうなった時、考えることは、定年退職後の人生の選択肢である。考えられる選択肢としては、定年後に再雇用でこのまま会社に残るか、あるいは、他の会社へ転職するか、はたまた独立するか、このあたりではなかろうか。 私の場合は、定年まであと3年というところで退職して独立するという選択をした。会社に残っって定年後も再雇用で働くこともできただろうが、残りの人生を考えた場合、果たしてこれで幸せだろうかと疑問に思

        目標管理(MBO)は評価のツールではない

          50歳からの充実度の高め方

          白秋世代 古代中国では、人生を「青春」、「朱夏」、「白秋」、「幻冬」という4つの期間に区切る考え方がある。人生100年として25年ずつ区切ると、50歳〜75歳は白秋世代ということになる。これは50歳〜75歳のウエルビーイングに取り組む白秋共同研究所による定義づけである。この白秋世代は、会社を定年を間近に控えた世代、既に定年退職しセカンドキャリを始めた世代にあたる。ちなみに、私もこの白秋世代である。 居場所を増やすことの大切さ 白秋共同研究所の石川善樹所長によると、今の充

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          少子高齢化社会をどう生き抜くか

          2022年の出生数が80万人割れ 先日の厚労省の速報値では、2022年の出生数が前年比5.1%減の79万9728人だった。政府の少子化対策では追い付かず、少子化に拍車がかかってきた感がある。 少子化というと、労働人口の減少、年金破綻のリスクなどの問題が取り沙汰される。日本は若年層の人口が減少し、高齢層の人口が増える少子化高齢化社会に突入しており、これにより、年金受給者を支える現役世代の負担が増大して、年金制度そのものが破綻する危機に瀕しているとよく言われている。果たしてそう

          少子高齢化社会をどう生き抜くか