50歳からの充実度の高め方


白秋世代

古代中国では、人生を「青春」、「朱夏」、「白秋」、「幻冬」という4つの期間に区切る考え方がある。人生100年として25年ずつ区切ると、50歳〜75歳は白秋世代ということになる。これは50歳〜75歳のウエルビーイングに取り組む白秋共同研究所による定義づけである。この白秋世代は、会社を定年を間近に控えた世代、既に定年退職しセカンドキャリを始めた世代にあたる。ちなみに、私もこの白秋世代である。

居場所を増やすことの大切さ

白秋共同研究所の石川善樹所長によると、今の充実度と居場所の数は正比例するとのこと。つまり、充実度を高めるためには、居場所の数を増やすことである。
しかし、白秋世代の多くは、私も含めて会社が人生の中心の世代である。大学卒業後、人生の多くの時間を家と会社の往復に費やしてきており、自分の居場所は、家と会社しかない。人によっては、家族から疎まれ家にすら居場所がなく、会社のみが居場所となっているかもしれない。それで思い出すにのは、以前勤めていた会社で、休日の仕事で出社すると、いつも必ずといって出社している人がいた。しかも、何か仕事があるわけでもなく、ただ出社しているだけである。聞いて見ると、
家にいたら家族に邪魔者扱いされるので、会社にいるのが一番居心地がいいとのこと。しかし、会社に未来永劫に入れるわけではない。遅かれ早かれ、会社を退職する時がやってくる。そうなると、唯一の居場所だった会社すらなくなってしまう。
最近気づいたことだが、平日の日中に図書館に行くと、定年退職後の白秋世代と思われる方を多く見かける。恐らく、会社を退職した後の居場所が図書館になってしまっているのではなかろうかと思われる。

会社の外へ飛び出してみる

充実度を高めるために居場所を増やすことが大事と言われても、これまでの人生の多くを会社で過ごしてきた白秋世代にとって、どうやって増やせばいいかわからない人も多いかと思う。私も会社勤めをしている時はそうであった。目の前の仕事に追われ、会社以外の居場所を探すなど考えたこともなかった。そんな時、たまたま、家の近くでコワーキングスペースを見つけ、リモートワークをする日はそこで仕事をするようにした。そうすると、そこで出会う人達と仲良くなり、その方々が主催する交流会や勉強会に誘われて参加するようになった。そこでも、新たに色々な人を出会い、人との輪が広がっていった。
今、私は会社を早期退職して独立したため、会社という居場所はないが、その他のさまざまな居場所が多くあると感じている。そして、会社員時代よりも楽しく充実しているように思う。
そこから学んだことは、会社で過ごすばかりではなく、その外に飛び出してみることが大事あるということ。それにより、自分の居場所が広がり、会社を退職した後も充実した日々を送れるように思う。

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