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データでみるカラオケ業界。コスパのまねきねこ×信頼のビックエコー

 こんにちは。ライターのSakai Natsumiです。

 春ですね。出会いと別れの季節は、カラオケに行く機会も増えますよね。コロナの流行で数年厳しい状況が続いたカラオケ業界ですが、いよいよ今年は復活をとげるのではないでしょうか。

 先日、友人と子連れカラオケに行こうと思い、近所のカラオケ店を調べていると家の近くのカラオケが3つ、まねきねこに変わっていることに気付きました。

 「おや?今カラオケ業界で勢いがあるのはまねきねこなのかも?」そう思ったので、今回は皆さんもこれから利用する機会が増えるであろうカラオケについてKnowns Bizの分析を用いて掘り下げてみます。

 店舗数が多いのはどこなのか?認知率トップはどこなのか?キャッチで入ることも多いカラオケですが、立地、価格、サービス、、人々は何を基準にカラオケを選んでいるのか?気になるところですよね!

≪Knowns Bizについて簡単にご紹介≫


カラオケ業界の総合ランキング

 Knowns Bizの分析による認知率、満足度を反映したグラフから、縦横どちらも数値が高いカラオケ店(右上)をランキングにすると、、、

総合ランキング(満足度×認知度)
1位    まねきねこ
2位   ジャンボカラオケ
3位      ビッグエコー
4位   カラオケバンバン
5位    ワンカラ
※JOYSOUNDは、「カラオケ機械」関連データが含まれているため対象外

 といった感じになりました。
 これをもとにトップ5つを解説していこうと思います!

総合ランキングトップ5について

 ランキングではまねきねこが認知率も満足度も非常に高く、1位となりました!

「安心・安全」「リーズナブル」「フレンドリー」なカラオケ店として、「カラオケまねきねこ」は全国に520店舗以上を展開。

まねきねこを運営するコシダカHP「事業案内」
ビッグエコーを運営する第一興商の決算報告書抜粋

 1位のまねきねこと3位のビッグエコーは現在店舗数が共に500店舗を超えており、店舗数が認知率に影響していると見ることができます。また、ビッグエコーやカラオケ館は駅前や栄えている地域に多く建っているのをよく見るので立地も認知率と関係性がありそうです。

 ランク外ですが認知度高いSHIDAXは「郊外にあるお城のような豪華な外観のカラオケ」というイメージがありました。料理にも力を入れ、他のカラオケと差別化されていたように思いますが、不況が続きカラオケ事業はカラオケ館を運営する会社に譲渡しています。
 認知率はまだありますが、勢いのあるカラオケブランドというのは難しいようです。

 2位のジャンボカラオケは関西を中心に店舗展開しており、ローカル人気が根強いカラオケ店です。コスパがいいと評判で、認知率と満足度ともに高い数値が出ています。

ジャンボカラオケ現在利用者の居住地

 ひとりカラオケ専門店の5位ワンカラ(まねきねこと同会社)、1位まねきねこ、4位バンバン、3位ジャンカラは価格帯が低いカラオケ店です。料金と満足度が密接に関係していると分析します。

 ランク外ですが満足度が高いコート・ダジュールは"すごく安い"カラオケではないですが、キッズルームやステージルーム、VIPルームなどコンセプトルームが豊富です。また、フードにも力を入れておりメニューの種類も充実しています。
 そういったサービスが満足度の高さにつながっていると考えます。

 これらのことから、認知率には店舗数や立地、満足度には価格帯やサービス内容が重要だといえそうです。まねきねこが1位になるのはどちらもカバーしている結果ですね。

カラオケ業界全体の分析を見てみる

カラオケ業界全体のイメージ分析

 Knowns Bizによるカラオケ全体のイメージ分析では、"リラックス・リフレッシュ"、"期待感・ワクワク"、"カジュアル・プチリラックス"など楽しみや気分転換につながる場所といったイメージが大きいと思われます。
 また"利便・合理性"、"コスパ・経済性"など、価格や立地なども気にしているユーザーが多い印象です。

カラオケと相関性があるジャンルのランキング

 相関ランキングでは、所謂"コスパ系"のジャンルがランクインしています。つい楽しくて延長しがちなカラオケですが、利用時間で料金が上がっていくのでコスパがいいに越したことはないですよね。

カラオケ利用者全体のサイコグラフィック分析(個人的価値観)
カラオケ利用者全体のサイコグラフィック分析(社会的価値観)

 サイコグラフィック分析を見てみると、"八方美人"や"トライブ重視"の項目の割合が高いことから、比較的付き合いでカラオケを利用している層も多い印象を受けました。
 "出世優先"は、一見活動的でアグレッシブな性格と見ることもできますが、仕事のために"付き合いでいく"要素が反映されている部分もあるかもしれませんね。

 また"ワーカホリック"や"家族にストレス"については、日頃のストレスをカラオケで発散する需要がありそうです。"自己愛強め"の人は自分の歌を聞いてほしい(その場にいる人やSNSで発信して不特定多数の人に)。または自分の歌に酔いしれたい。そんな人かもしれません。

対照的?まねきねことビッグエコー

 総合ランキングでトップを争う全国展開のカラオケチェーン、まねきねことビッグエコーを比較してみます。(ジャンカラも2位ですが関西に特化しているので今回は対象外)

 認知率はビッグエコーが79.2%、まねきねこが71.2%とビッグエコーが高く、満足度はビッグエコー3.76、まねきねこ3.87とまねきねこがビッグエコーを上回っています。

まねきねこ顧客の年齢分布
ビッグエコー顧客の年齢分布

 年齢分布では、まねきねこの利用者は20~24歳をピークに世代が上がるにつれ割合が下がっていき、ビッグエコーは25~29歳が一番多く、また45歳以上の割合がカラオケ全体にあたるグレーのグラフに対し数値が上回っています。(青字のカッコ内の数値が100%を超えている)

 まねきねこは、高校生室料0円や朝の時間帯は室料50円、安価なフリータイム料金などに加え、持ち込み飲食可能なことでさらに料金を抑えられるため若い世代に人気があります。
 お菓子パーティ、ケーキを持ち込んで誕生日パーティ、テレワークやウェブ会議など、さまざまな使い方がされているようです。

 持ち込み可にして人件費を抑えたり、(冒頭で筆者が述べたように)他のカラオケ店の後にいわゆる居抜きで入ったりと、様々なアイデアや工夫で低価格のサービス提供を実現していると考えられます。

 ビッグエコーは、まねきねこほど安くはないですが経営がDAMの第一興商ということでDAMの最新機種がある、きれいで広い部屋、コンセプトルーム、防音がしっかりしている、サービスの質が良い。などと価格に見合ったサービスを提供しています。

まねきねこの口コミ
まねきねこの口コミ
ビッグエコーの口コミ
ビッグエコーの口コミ

 Knowns Bizに寄せられた「消費者の声」でも、まねきねこは安くて持ち込みが出来るところが評価されていました。
 ビッグエコーは質の高さと、大手で有名なことによる信頼性についてのコメントが見られました。

まねきねこのソシエタスクラスター分析(個人的価値)
まねきねこのソシエタスクラスター分析(社会的価値)
ビッグエコーのソシエタスクラスター分析(個人的価値)
ビッグエコーのソシエタスクラスター分析(社会的価値)

 ソシエタス分析でもまねきねことビッグエコーに異なる点が見られました。

 まねきねこは"時間長者"や"マイペース"、"ゴーイングマイウェイ"など自由な印象を受ける項目が上位に多く入っています。

 ビッグエコーを見ると、"上昇志向"、"出世優先"、"ワーカホリック"、"社会貢献努力"、"環境や社会大事"など仕事や社会にベクトルが向いているような項目が目立っています。

 まねきねこは学生や若い層の利用が多いこと、またビッグエコーは若い世代だけでなく"働き盛り"と言われるような中年層の利用者の存在をソシエタス分析から感じることができます。

今すぐ自社・競合の顧客構造を見てみたい方へ

まとめ

 コスパにこだわっているまねきねこと、クオリティを重視したビッグエコーと対照的な部分が多い2社だということがわかりました。

それぞれの特徴は、、、

まねきねこ
①利用者は若い世代が中心
②室料が安く、持ち込み可能なので安く済む
→歌うこと重視、長居したい。
③満足度が業界1位
→お得感が満足度に繋がりやすいと考えられえる

ビッグエコー
①利用者は若い世代も多いが、45歳以降の割合が他のカラオケブランドに比べて高い
②まねきねこより高いが、音響や防音、コンセプトルーム、豊富な食べ物メニューなど質の高い環境やサービスを提供している
③認知率が業界1位
→駅前、都会も田舎も両方ある。立地や店舗数が認知率に関係している。

 一昔前、ひとりカラオケ=ヒトカラというものが出てきて驚いた方も多かったと思いますが、今やカラオケルームは、歌を歌う。だけの目的で使われる時代ではなくなりました。

 映画が見れたり、スマホ画面を壁に投影できたり、ウェブ会議やリモートワーク、動画配信、推し活、ママ会、食事会、さまざまな用途があります。
安さに特化してプライベート空間を長く使えるようにしたり、アニメやアイドルとコラボしたり、レストランのような食事を提供したり、wifi環境を整えたりと多種多様な企業努力によって業界全体が進化しています。

 時代に適応しなければ生き残れない戦国時代のなかでも、立派に業界を牽引しているブランドが、まねきねこでありビッグエコーである。と言えます。

筆者のひとこと

 私は幼い頃からカラオケに慣れ親しんできた方だと思います。
親族が集まれば、何かとカラオケになりがちな時代が長くありました。
そのせいか、今も歌うことが大好きです。家でよくYouTubeを見ながら熱唱しています。

 アーティストのライブ映像、MVを見るのももちろんいいのですが、歌うときには歌詞表示してくれてる映像が最高です。一瞬で気分はカラオケです。笑

 YouTubeといえば、今はボイストレーナーの解説や歌い方のレクチャー動画が無料で見られるんですよね。いい時代になったものです。

 このアーティストはここでこういうテクニックを使ってて、それにはこういう効果があります。というのを教えてくれるのですが、初めて知ったときには目から鱗というか、今まで漠然と「この人めちゃめちゃ歌上手い!」と思っていたものが、ひとつずつ分解されて輪郭がくっきりしていく感じというか。

 おかげで私も歌を聴くときに「エッジボイスを使ったな」とか「ここで裏返してる」「今ビブラート入れた」と細かいところも意識して歌を聴くようになりました。

 そして私もボイトレに行きたくなりました。笑

 ちなみにカラオケには常にいきたい人です。
脳内を占める考え事を数値化したら、常に7%くらいはカラオケです。笑

 歌うことで気分転換になるし、ストレス発散になるし、歌も上手くなるし、カロリー消費できるし、私的にはメリットしかありません!笑
私のような人種にはコスパに全振りしているまねきねこのような店がニーズに合っているのかなと思ったのでした。

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