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BLACKPINK×ハイブランド。選ばれる理由はデータに!前編
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こんにちは。ライターのSakai Natsumiです。
6月初旬、日本で行われたCHANELのショーでライブパフォーマンスをしたBLACKPINKのJENNIEが、VOGUE JAPAN7月号の表紙を飾っていました。
誌面から滲み出るカリスマ感。。かっこいい!
また、ショーの会場では同じくCHANELのブランドの象徴である"ミューズ”の小松菜奈と並んで会話する姿がSNS上でも大きな話題になっていて、若い世代にも注目されているんだなと思った次第です。
BLACKPINKは4人組のK-POPガールズグループですが、なんと4人とも世界的ハイブランドのアンバサダーに就任しており、ファッション業界との結びつきが強く、K-POPアイドルの中でもとりわけ強い影響力を持っているグループといえます。
4人のメンバーがアンバサダーを務めるハイブランドはこちら。
JENNIE (ジェニー)→ CHANEL(シャネル)
ROSE(ロゼ) → Yves Saint Laurent(イヴ・サンローラン)
LISA(リサ)→ CELINE(セリーヌ)
JISOO(ジソ)→ DIOR(ディオール)
※JISOO:カルティエ、JENNIE:カルバンクラインなど他にもありますが今回は上記4ブランドを取り上げます。
名だたるビッグメゾンが並びました。
ブランドに愛される彼女たちにはどんな魅力があるのか?
ブランド側にはどんな狙いがあるのか?
Knowns Bizのデータを見ながら調査してみましょう。
長くなりそうなので前編後編に分けて語っていきます。
前半のここでは、BLACKPINK自体のマーケットと"ジェニシャネ"ケミについて分析します。
ケミの意味:近年、アイドルファンの間で「相性の良さ」を意味する「ケミ(케미)」という韓国のスラングがグループ内の特定のメンバー間の仲の良さを指す用語としても使われるように。
BLACKPINKを分析してみる
"嫌う人が少ない"ということの強み
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Knowns Bizでは、タレントやアイドルなどのデータもあります。
それによると、BLACKPINKの認知度は決して高いとはいえない28.3%です。
YouTubeチャンネルの総再生回数がアーティストの中で世界1位と言われていますが、さすがにCHANELなどハイブランドの知名度の方が高いようです。
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ですので、ブランドの知名度アップがアンバサダー就任の理由とは言い難いのが事実です。"CHANELを知らなくてBLACKPINKを知っている人"は、ほぼいないということです。
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アンバサダーというのはブランドの顔として活動するわけですから、プラスのイメージをもたらす存在であることが重要です。
その点BLACKPINKは好感度がK-POPの中でも高く、女性グループではTWICEに続く2位です。
ファッションにはTWICEよりもBLACKPINKの方が力を入れており(主観を混ぜて話すと、TWICEは親しみやすくBLACKPINKはよりカリスマ性を感じる)ファッションブランドとの相性が良いと感じます。
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【好感】のグラフを見ると全世代、男女関係なく幅広い層からの好感度が高いことがわかります。
【誘引】に関しては、男性は20代までの若い世代、女性は比較的凹凸のない綺麗な形でありながら、40代以上への誘引効果が高いという結果となっています。女性に関しては幅広い年代に対してアプローチ力があるんですね!
たくさんの人たちから好感を持たれているということは、ブランド側にとって起用するデメリットが少ないということですから、彼女たちが引っ張りだこになるのはデータの面から見ても納得です。
"嫌われない"="棘がない"ではない
好感度の高い芸能人。と聞いてイメージするのは清純派、笑顔、クリーン。そんな印象の方達ではないでしょうか?
自然と、爽やかな白とか青とか、カルピスのCMのような。笑
そんなイメージが浮かぶと思います。(ちなみに歴代カルピス女優は、長澤まさみさん、永野芽郁さん、能年玲奈さんなど)
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一方BLACKPINKのイメージはというと、クール・ハイセンス・個性がある・カリスマと、万人受けスタイルかというとちょっと違うと思います。
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Knowns Bizの分析により出されている"イメージが似ているタレント"には水原希子さんやKokiさん、森星などハイブランドのランウェイのファーストローに招待されるような名前が並んでいます。
共通して言えるのは、カリスマ性と同性が憧れるようなかっこよさを持っていること。
ここから言えるのは、「ハイブランド=女性の憧れ」で、それをBLACKPINKが着ることでさらに価値が高まるのではないかということです。
ハイブランドの服を纏っても、それに負けない輝きや存在感、服に着られない個性や自信がミューズ自体にも必要とされているのです。
JENNIEとCHANEL
JENNIEのプロモーション効果
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前述した通り、CHANELは言うまでもなく世界的ビッグメゾンで認知率、好感度、満足度揃って高い数値となっています。
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1920年代 LBD by Coco Chanel
女性のファッションシーンに、当時タブーとされていた"黒"を取り入れたのがCHANELというのは有名な話です。(リトルブラックドレスは最高傑作と名高い)
常識や固定観念にとらわれずファッションの幅を無限に広げてくれたシャネルは世界中にファンを抱える一流ブランドです。
そんなブランドがJENNIEにラブコールを送り続ける理由とは?
CHANELのデータを元に分析してみましょう。
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シャネルの顧客は7割近くが女性で、20代の割合が一番多いですが、潜在顧客の割合を見ると男性や30-50代の層も多くいることがわかります。
(潜在顧客層はBLACKPINKの【誘引】グラフと重なる部分がある)
JENNIEは、BLACKPINKとして2016年にデビューし、その翌年2017年にはCHANELのビィーティーミューズ、2018年にはコリアアンバサダーになっています。デビューしたての新人時代に抜擢されるなんて、BLACKPINKのメンバーの中でも当時からスター性があったのだと想像できます。
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顧客の消費的価値の分析で"プレミアム消費"や"ブランド消費"、"ステータス消費"が高いパーセンテージを示しているように、CHANELにはずっとトップでいて欲しい。憧れの存在であって欲しい。という願望があるわけで、
そんじょそこらのアイドルがアンバサダーになれるブランドではありません。
そのポジションにつきどんどん道を切り開いていったJENNIEの姿は、ファンのみならず多くの人にグサグサと刺さったことでしょう。
今も若い世代からの人気は健在ということですが、(大部分はアパレルよりもビューティーラインの利用と思われるが)それでも決して安っぽいイメージにならないのはカリスマ・JENNIEの功績もあると思います。
過去の成功したデザイナーは皇室、女優などの影響力を利用してスタイルを提案していくことが多かったが、シャネルの場合は、その美貌と女性として持っていたカリスマ性、活動的な性格、生き方など自分自身がブランドの広告塔となった。
CHANELの創設者であるココ・シャネル(ガブリエル・シャネル)のエピソードを読むと、JENNIEと驚くほど重なっているとは思いませんか?
JENNIEはCHANELのアンバサダーになる運命だったのだと思うほどです。
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JENNIEが6年もアンバサダーをしているCHANEL。
それだけブランドに好かれている秘密の一つは、「JENNIEの着こなし力」だと思います。
パーティやステージでCHANELを着用すれば、数多くのメディアが寄ってきては写真を撮り、キラキラした姿が世界中に発信されます。
また、私服でCHANELを着る時には抜群のセンスでカジュアルダウンしたおしゃれな着こなしを披露してくれます。
JENNIEのインスタのフォロワー数は8千万人近くいるので、それだけでも大変大きな宣伝になるわけです。
身長が180㎝もあるようなパリコレモデルがランウェイで着るCHANELよりも、JENNIEがデニムと合わせて着る等身大のCHANELを見て「私もあれが欲しい!」と感じるのはごく自然なことのように思います。
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実際Knowns Bizに寄せられた口コミにもJENNIEについて言及されたものがありました。
JEENIEとCHANELのケミ効果
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CHANEL 2023-24 aw
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CHANEL 2023-24 aw
また、JENNIEのイメージとCHANELの服の相性がいいことも、これだけ長くアンバサダーを務められる理由と言えます。
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CHANELとJENNIEに共通しているのは、「キュートとゴージャスの共存」。
レースやリボンモチーフの服を着ても甘くなりすぎない、ロゴがどかーんと主張しててもいやらしくない、ゴールドのチェーンやエンブレムもケバくなりすぎない。そんなバランス感がとても素敵で、うっとりしますよね。
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バランス感といえば、CHANELの代名詞とも言えるツイード。
ツイードってちょっと古臭くなりやすいし、重たくなりやすいし、着こなしにはある程度のセンスがいるアイテムだと思っているのですが(一昨年去年あたりちょっと流行ってZARAなどでも沢山ツイードジャケット出ていましたよね!)ジェニはさらっと着てしまうんですよね、、
この抜け感はなんでしょうか。笑
自信と、余裕と、センス(才能)ですかね。
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CHANEL顧客のサイコグラ分析でも"自己愛強め"や"都会派"が上位となっていますが、JENNIEのイメージに通ずるところもあります。
ソウルやパリ、ベルリン、など世界の都市を飛び回り、自分磨きの努力に裏付けられた自信。
「自立した女性像」というのが共通していると感じます。
というように、総じてCHANELとJENNIEというのは相思相愛というか、相性がとにかくいいと言うことが伝わったかと思います。
ジェニシャネ最強ケミの姿を世界が欲しているんですね。
まとめ
BLACKPINKとそのメンバーの一人、JENNIEのカリスマ性をひたすら語るような内容になりましたが笑それだけ彼女たちに世界が虜になっているということです。
JENNIEのCHANEL着用写真を見ていたらかわいカッコすぎて興奮しながらここまで描いてきたので、ここで落ち着いてまとめておきます。笑
BLACKPINKがハイブランドから引っ張りだこな理由
好感度が高く個性も強いため服に着られない
憧れの的が憧れのブランドを着ることでさらに価値を感じる効果がある
JENNIEとCHANELの化学反応
キュート×ゴージャスの最高峰
カジュアルダウンしたコーデも見せてくれるので真似したくなる&真似しやすくなる
「自立した女性像」の相乗効果
冒頭で述べたように、BLACKPINKは四人全員がハイブランドのアンバサダーという化け物グループです。
もちろん全員取り上げる気満々です。が、ここで全員分語るにはちょっと長くなり過ぎるので次の三人は次の記事で掘り下げていきます!
乞うご期待!
筆者のひとこと
私、JENNIEが世界一似合うと思っているものが2つあって。
元ファッションスタイリスト的目線でちょっと紹介させてください。笑
①カチューシャ
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カチューシャ似合いすぎじゃないですか?笑
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個人的見解では、この赤い線の部分が長いからだと思っています。
これだけ幅のあるカチューシャだと、後ろの方につけてもこういうふうに後毛が出るほどおでこを出せなかったりする人もいますし、はちまきみたいになっちゃったりすることもあるんです。
でもJENNIEは顔が小さいのにこれだけカチューシャが収まるスペースがあるので、カチューシャに向いてる骨格だなとめちゃめちゃ思うんですよね。
②クロップドトップス × ローライズボトムス
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いや、くびれ綺麗すぎか。
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細くてもしっかり腰があり、くびれラインが綺麗すぎるんです。
トップスは短く、ボトムスは腰履きで、どんどんウエスト出してほしい。笑ピラティスで鍛えた腹筋も美しすぎます。。
露出が多くてもいやらしくならなくて、ヘルシーなのも女性が憧れるポイントですよね。
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わー後光さしてる?
きれいすぎる。。(ため息)
これは正直スタイリスト関係ないです。ただただ眼福です。すみません。
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