今世間でグミが注目?データ比較!!定番果汁グミと映えるピュレグミ
ノウンズでCSのお仕事をしているキムです!
いきなりですが、皆さんは普段からグミを食べていますか?
先日のニュースによると、ここ数年のガムの市場規模は縮小気味で、代わりにグミの方は伸びているそうです。2021年は市場規模で初めてグミがガムを上回ったそうです。
そういえば、私が普段使っている大型スーパーでも、つい先日、ガムの売場面積は縮小され、グミの売り場は1.5倍くらい拡張されていました。テレビでもよくグミのCMを見かけるので、やっぱりグミは売れているみたいです。
この記事では、そんな勢いに乗るグミについて、「Knowns Biz」というツールを使って、根掘り葉掘り調べていきたいと思います。
グミを買っているのは、ズバリどんな人?
消費者のデモグラフィック分析
グミというジャンル全体の中で、「現在購入」で絞ってみると、左の棒グラフで示されているように20代~40代前半の方が主に購入されていますが、中でも20代~30代の方を中心に買われていることがわかります。
また、性別では、女性の購入がより多いということもわかります。そのことから、グミの現在購買層は、主に20代〜30代の女性であると言えそうです。
ちなみに、ガムの現在購買層は下図の通り、30代〜40代が主な層で、グミと比べると男性の割合が多くなっています。ガムやグミは似たような製品でありながら、購買層がはっきりと異なっているのが興味深いです。
ガムを消費する理由として、歯の健康、口臭対策、眠気覚ましなど、機能的な側面が多いと思いますが、グミはより気楽に楽しむものな気がするので、そういったところが消費者層の違いとして出ているのかもしれませんね。
イメージ分析
次は、消費者がグミという商品に対して抱いているイメージを上位から見ていきましょう。上位には、「青春・甘酸っぱい」「可愛い・萌え」「期待感・ワクワク」「リラックス・リフレッシュ」が並んでいます。
各メーカーの商品パッケージを見てみると、確かに果物のみずみずしさを強調したデザインが多く、そういったものから想起されるイメージに近いかと思います。
認知・満足率が高いグミは?
今度は縦に「満足率」、横は「認知率」を取り、グラフ上に各ブランドを並べ、どのポジションに来るのかを確かめたいと思います。
ここではグミの主な購買層である20代〜30代女性に絞ってみることにします。
グラフの左上側にある「カンデミーナ」、「タフグミ」、「コグミ」は認知率低めで、満足率が高いので善戦しているといえそうです。
一方グラフの右下の「さけるグミ」は、認知率がジャンル平均を上回っているものの、満足率が他に比べて低いので、他の商品よりも離反率が高くなると思われます。
そして認知率、満足率共に高いのは右上にある「明治 果汁グミ」、「カンロ ピュレグミ」でした。
ここからは、この2ブランドにフォーカスし、詳しくみていきたいと思います。
グミ界の2大巨頭 明治「果汁グミ」vs. カンロ「ピュレグミ」
ブランドイメージの比較
ここでも20代〜30代の女性に絞り込みをした上で、それぞれのブランドイメージを比較しています。どちらの商品でも「青春・甘酸っぱい」「可愛い・萌え」が上位に来ています。
その次が、明治果汁グミ(上)は「ベーシック・定番」や「家庭的・安堵感」が来るのに対し、カンロピュレグミ(下)は「リラックス・リフレッシュ」、「映え系・いいね」が来ています。
またグラフの括弧内の数字は、ジャンル平均と比較した数字・特徴度となります。果汁グミは、「ベーシック」、「家庭的」、「ノスタルジー」が200%台で、これらは他のグミに対してこの製品が持つ特徴的なイメージだと言えます。
果汁グミは発売から30年以上の歴史を持ち、昔から親しまれているので、定番、家庭的、ノスタルジーのイメージを獲得しているのだと考えられそうです。
一方、ピュレグミが持つ特徴的なイメージ(=括弧内の%が大きい)は、「フェミニン・大人っぽい」「青春・甘酸っぱい」「可愛い・萌え」となりました。
ハート型のグミで見た目が可愛く、商品パッケージもパステルカラーを使ったり、公式インスタも映える写真を投稿しているので、消費者からこのようなイメージを得ているのかなと思います。
セグメント比較
ここからは、よりマーケティングの視点で両ブランドをみてみましょう。
下記は7 Journeyというフレームワークを用いたダッシュボードでの比較です。
両ブランドの主な違いとしては以下の通りです。
・巻き戻し層(過去購入、次回購入意向あり)は、果汁グミが29.7%と多い
・離反層(過去購入、次回購入意向なし)は、果汁グミが6.9%と多い
・未認知は、ピュレグミの方が21.5%と多い
ただ両商品とも巻き戻し層がそれぞれの回答者の1/4を占めているので、売上拡大のポテンシャルはまだまだありそうです。しかも巻き戻し層は過去に買ったことがあり、現在購買意向がある層なので、小さなきっかけを作るだけでも、大きな効果が期待できると思います。
巻き戻し層へのアプローチとして、例えば、メイン購買層の20代~30代の女性をターゲットにし、その層がよく利用するSNSであるXやInstagramを活用した定期的な情報発信、オリジナル広告を流すのもいいと思います。
余談ですが9月3日はグミの日だそうですので、こうしたグミに対する注目度が高くなる時期を狙ったSNS上でイベントを企画するという案もありですよね。
次は、実際の消費者の声から、果汁グミの離反の理由について探っていきたいと思います。
消費者の声
今回は、離反層の意見が知りたいので、購買経験あり・購買意向なし、そして満足度が星2つ以下の条件で絞り込んでいます。
この果汁感については、他の方からもいくつか出ている意見で、「人工的」、「合成的」、「もっと果汁感が欲しい」といったものがありました。
それ以外では、柔らかさ・硬さや、甘さについて指摘される声もありました。
果汁グミの離反層へアプローチするとしたら、これらの消費者の意見を参考にすることで、商品の改良ポイントを見つけたり、プロモーションのヒントを得ることにも活用できそうです。
ブランドスイッチ分析
さらに詳しく分析するために、ブランドスイッチを見てましょう。
こちらは、あるブランドの現在購買者と回答した方が、他に今買っているもの、次回買う予定のものなどを聞き、回答を特徴差順で並べたものです。
まず、カンロ ピュレグミを現在購買している方は、69%の方が果汁グミも買っていることがわかります。次回購買予定のグミとしては、ピュレグミのほかに、90%の方は果汁グミと答えています。
続いて明治 果汁グミの現在購買者のデータですが、現在購買と次回購買あり共にカンロ ピュレグミが2位にランクされています。
ただし、データを比べてみると、2位商品のパーセンテージが低いので、ピュレグミの現在購買者は果汁グミも多く買うのに対し、果汁グミの現在購買層はピュレグミを買っている・買う予定が、比較的多くないということがわかります。
グミ商品の中では満足率、認知率ともに高い両ブランドですが、こうしてみると、果汁グミのほうがより固定ファンが多いと言えそうです。
一方のピュレグミですが、前述の「消費者の声」から、ピュレグミ購買者のコメントの中には、表面についているすっぱいパウダーが苦手という意見が複数ありました。
なのでもしかすると果汁グミのファンの中には、すっぱいパウダーが苦手でピュレグミを買わない層が一定の割合でいるのかもしれません。
また、ピュレグミの次回購入予定者に果汁グミが浮上する理由としては、やはり果汁グミが定番ブランドだという考えが根強いのかもしれませんね。
まとめ
ここまでKnowns Bizを通して、グミと消費者について見てきました。実は私、大人になってから一度もグミを買って食べたことがない人間ですが、色々調べていくと私にとって新たな発見がたくさんありました。
・近年市場を拡大しているグミの購買層は、主に20〜30代の女性である
・消費者の認知率と満足率の高いブランドは、果汁グミとピュレグミである。
・消費者が思う特徴的なイメージとして、果汁グミが定番的で、ピュレグミは可愛いというもの。
・果汁グミとピュレグミの現在購買者が次回購入予定として、お互いの商品を買う傾向にあるが、その比率は同じではない。
今回詳しく分析した2ブランドはかなり王道のグミでしたが、現在グミは以前と比べてしっかりと噛みごたえのあるハード系が流行っていたり、味は果物系から変わり種まで非常にバリエーションに富んでいます。
見た目・形も様々で、SNSとの相性が良いので、まさに令和のお菓子だなと思います。
是非今度お買い物するときにグミコーナーを見てみてください。
Knowns Bizとは?
Knowns Bizは、「消費者のイマ」を知ることができる、消費者データを大量にストックしているデータプラットフォームサービスです。ブランドやアニメ、タレントなどのデータが揃っているのでデータ取得の手間なくすぐに使用することができ、デモグラや価値観の属性データと掛け合わせることで、あらゆる切り口で分析可能です。データサイエンスを扱いやすく、もっと身近にすることで、思いもよらないマーケティングの文脈を創出し、新しいマーケティングアイデアを生み出します。
詳細・お問い合わせは