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僕らの日々

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#彼女との日々

僕の1日

僕の1日

am8:12僕がお風呂あがりに昨日の鍋を利用して作ったうどんを食べながらバタバタと用意を済ませた彼女はそのままバタバタと仕事へと向かった。いつも通り車の後ろで見送り、バックミラー越しに手を振る。車が見えなくなるまで見送ってから玄関のドアを閉める。ガタンッと少し年期の入ったドアが僕の背中で閉まる。がらんとした部屋を見渡して一人ぼっちを知る。

だから僕はすぐに彼女に"いってらっしゃい"の連絡をする。

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ピーターパンとティンカーベル

ピーターパンとティンカーベル

ロンドン、ケンジントン公園で乳母車から落ちて孤児になった彼は遂に誰にも見つけられる事はなく歳も取らなくなってしまった。現実的な話をしてしまえば、この時のベビーシッターの責任能力の欠如にはほとほと呆れるのだが。

彼の名前はピーターパン。ネバーランドのロストボーイと呼ばれる子供達の1人だ。そんな彼には優秀な(またはチート級の)相棒がいる。そう、ご存知ティンカーベル。彼女の鱗粉を浴びて信じる心を持てば

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How do U spell EPiPHANY?

How do U spell EPiPHANY?

閃き、と言うのは突然にやってくるモノ。だから時としてその閃きを待たなくちゃならないなんて事もある。僕は閃きと良く待ち合わせをするが彼が僕より先、もしくは同じくらいに待ち合わせ場所に着いた事がない。大抵ウンザリするほど待たされる羽目になる。

対して彼女は閃きと仲が良いようで四六時中脳内でフラッシュの様に光る閃きで生きているのかと思う程、思い立ったら止まらない。僕にだって(僕の範囲で彼女自身の為にな

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はんぶんこ。

はんぶんこ。

僕と彼女は気持ち悪いくらいに似ている。それでいてあり得ないくらいに正反対の部分を持っている。次話す言葉が分かったり、流してもいない曲の同じ部分を歌い始めたり、ふと口から同時に溢れる言葉が一語一句間違わずに同じだったりする。かと思えば僕は物事をすぐに分解して深く考えたがるのに対し、彼女は見たまま感じたままの直感タイプ。

そんな風な僕らだからたまに意見が合わない時もある。何かを半分こしようとすると、

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