給料は誰からもらう?
給料は誰からもらう?
店のスタッフに聞くと
「店長(オーナー)から」
が多い。
その店長(オーナー)に聞くと
「お客さんから」
が多い。
いずれもブー、間違い。
これ、大きな会社の人の方がわかるかも。
上司じゃないし、社長でもない、会社からと。
会社というのも、ホントは違う。
正確には
事業から。
JOYWOWでいうなら、JOYWOWという事業から給料もらってる。
話は変わる。いや、変わらない。
全国展開しているスイーツ店があるとしましょう。これ、あくまで思考実験、仮説ね。
当然、出店先によって売上が◯だったり△だったり✗だったりする。
a. 駅から城へ一直線に伸びる道路沿い
b. 浅草 ただし、仲見世通りではなく、ちょっと外れた場所
c. 京都 清水寺近くの道路沿い
d. 観光地、ロープウェイ乗り場下
e. 商店街ど真ん中(通行人多)
f. 駅前(JRと私鉄乗り合って、昇降客数大きい)
さて、以上a〜fのそれぞれ、理由と共に◯ △ ✗つけてください。
正解を導く方法は、
「人がたまる」「人が回遊する」場所の店は売上が良い。
いくら観光地で名勝あっても、そこが目的地(デスティネーション)になる。人は目的地までの道案内をスマホ見ながら歩く。途中の店に気づかない。
商品には「ノリ」と「マジ」がある。
生活必需品、たとえばトイレットペーパーや台所洗剤、歯磨き粉などは「マジ」。ドラッグストアに置いてあるのは ほぼ、「マジ」。
「ノリ」というのは、ネックレスや楽器、翼のようにドアが開くスーパーカーなど。
地方では車は「マジ」。ないと困る。困るが、翼ドアは要らない。
スイーツは「ノリ」の商品。
浅草という場所は、もちろん雷門くぐって仲見世歩きもいいが、周辺を回遊するのが楽しい。だから浅草では「ノリ」商品、売れる。
東京ディズニーランドで似合う・似合わないに関係なく耳カチューシャ買っちまうのは、「ノリ」のせいだ。
商店街は生活者が毎日の「マジ」を買う場所。「ノリ」は要らない。
ここまで書くと、答えは簡単に出る。
おっと、私は「出店場所によって売上が決まる」ことを話したいわけではないんだよ壇ノ浦百美くん。
「とにかく金が入ればいい。このスイーツ展開で、企業価値が上がり、いずれバイアウトしてしまえば巨額の金入ってウハウハやでしかし」
ということであれば、「出店場所と集客数」の話、ここで終わる。
この場合、客は千円札が服着て歩いてるようなものであり、スイーツはキャッシュレジスターだ。
給料は、客がくれる。
客や店舗やスタッフやスイーツへの愛はない。
客と店舗とスタッフとスイーツ(商品)こそが、事業。
つまり、事業への愛がなくても、お金儲けはできる。
英語で、career choices という表現がある。
今朝届いたWSJ(ウォールストリート・ジャーナル)メルマガ引用します。
キャリアの選択は「何を得るか」で決まる。
商人(あきんど)も同じ。
「ただ、お金を得たい。他は要らんぜアンジェリーナ」というのも、選択だ。
でもそれで何が残る?
お金、持っていけるか? あっちに。
365日、いつでもどこでもだれかがクラウドファンディングやってるように、地球ではいつでもどこでもだれかが戦争やってる。
戦争の的が自分に来ない
とは、誰も言い切れない。
お金、役に立つか?
まあこうなると人生観なんだけど。
客と店舗とスタッフとスイーツ(商品)こそが、事業。
とするならば、事業への愛で商いをやる。すると、話は違ってくる。
ちょっと客の入りが悪いからといって、早々と閉店しない。何か創意工夫できないか、みんなで知恵こらす。
この、「愛のために知恵こらす」プロセスこそが、商いの楽しさ。
事業が給料をくれる、というのであれば、こっちが本筋違うかなあ。
*昨日、よっしーこと吉井利仁さんとMAIDO懇親会会場へ歩きながら話したことが起点となりました。よっしー、いつも鋭い洞察を、ありがとうございます。
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