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少年刑務所を見学してきました①

こんばんは!今日は前回の続きです。

NPO法人育て上げネットが主催の「函館少年刑務所スタディツアー」に参加して見聞きしたことを、備忘録も兼ねて書きます。

まだ帰ってきたばかりなので、連載で少しずつ書きます。
まずはスタディツアーの内容を理解するための前提になる、基礎的な説明から!


①少年刑務所について

まず、少年刑務所とは何ぞや?について説明します。

  1. 少年「も」収容できる刑務所
    少年刑務所という名前ですが、成人も収容されています
    (というか、成人の方が圧倒的に多いそうです)
    「少年も収容可能な刑務所」という意味でこの名前になっています。

  2. 少年院と少年刑務所の違い
    →少年院
    教育と更生が目的の施設です。
    これに対して、少年刑務所刑罰を与えることが目的の施設です。
    名前は似ていますが、性質は全然違うんですね。

↓札幌刑務所の動画。
受刑者の居室や刑務作業の様子は函館少年刑務所とかなり似ています。

②入所から出所までの流れ

次に、入所から出所までの流れについて説明します。

・入所時に調査面接を行う
 ↓
・入所中は1日8時間以内の刑務作業職業訓練、その他の指導を行う
 (動画の0:57のところに刑務作業の様子が映っています)
 ↓
・仮釈放、または満期で釈放

という流れです。
模範囚は早めに仮釈放、更生の兆しが見られない受刑者は満期で釈放、というイメージです。

刑務作業や職業訓練の詳細は次の記事で紹介します!

③函館少年刑務所について

次に、函館少年刑務所の特徴を説明します。

  • 受刑者の区分
    →懲役刑者の中で、犯罪傾向の進んでいない人禁固刑の人を収容しています。初犯の受刑者が多いです。

  • 多い罪種
    多い順に窃盗、詐欺、強盗、性犯罪
    性犯罪の受刑者が多い(約10%)のは、性加害の更生プログラムも行っているからだそうです。

  • 補足情報
    →受刑者の区分を「処遇指標」と言うそうです。処遇指標によって、収容される刑務所が決まります。

    たとえば東京の府中刑務所は、障害があったり、刑期が10年以上の受刑者を収容する刑務所なんですね。
    (各刑務所の処遇指標はこのページから見られます。興味のある方は見てみてください!)

今日のまとめ

・少年刑務所=少年「も」収容できる刑務所
・少年院は教育が目的。少年刑務所は刑罰が目的。
・生活のほとんどは刑務作業 or 職業訓練
受刑者の特徴(犯罪傾向、障害の有無等)によって、収容される刑務所が違う

少年院と少年刑務所の違いとか、刑務所によって受刑者の属性が違うとか、知らないことがたくさんありました。

刑務所って私たちの安全を守るために不可欠なのに、その仕組みは全然知られていないですよね…

実はそのせいで、刑務所の制度はかなり時代から遅れています。
私たちが刑務所の仕組みや実態を知らなさ過ぎるせいで、制度の改善が政策に反映されないからです。

これ、本当に大きな問題だなと感じました。

次回予告

次の記事では刑務作業の詳しい様子や、実際に刑務所内を見学して分かったことについて書こうと思います!
特に刑務所内では刑務官の方や受刑者の方の姿も見ることができて衝撃でした。
次回も読んでいただけたら嬉しいです!


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