少年刑務所を見学してきました②
こんにちは!
今日も前回の続きで、「函館少年刑務所スタディツアー」で見てきたことを書きます。
今日は、刑務作業中の刑務官・受刑者の方たちの様子と職業訓練について書きます!
④受刑者の一日について
まず、受刑者が刑務所でどんな生活を送っているかを説明します。
1.刑務作業について
・函館少年刑務所では木工、洋裁(ミシン)、金属の加工、農業(畑)などの刑務作業が行われています。
・函館少年刑務所には「工場」と呼ばれる建物がいくつもあって、木工や洋裁などの作業はそこで行われていました。
受刑者の方は工場着、または肌着(タンクトップ)で作業をしていました。
※工場着はこんな感じです↓
・私が見た感じで20代くらいの若い男性が多くいました。
ガッチリしたいかつい体格というよりは、線の細い人が多い感じ。
タトゥー(というより「入れ墨」)をしている人も多かったです。
・笑顔はまったく無し。もちろん私語も無し。
少しでも笑ったらめちゃくちゃ怒られるんだろうな、という雰囲気がありました。
・刑務官の方は、鬼のように厳しい顔で作業の様子を見守っていました
(←これ、大げさではありません。刑務官同士の挨拶も腹の底から声を出していましたし、規律を維持するために表情や声の出し方に決まりがあるのだと思います)
※工場の内部は公式HPに少しだけ写真が載っています。
・農業は敷地内にある畑で行われます。
採れた作物は受刑者の食事にも使用されます。
・受刑者の食費は一日700円。
・作業で作られた製品は「丸獄(まるごく)製品」として、刑務所に隣接する販売店などで売られています。
販売を通して刑務作業のことを一般の人に知ってもらうとともに、受刑者のモチベーション向上を図っています。
価格の割に品質が高く、かなり人気だそうです。
売上はすべて国庫に入ります。
2.職業訓練について
函館少年刑務所は職業訓練に重点を置いた「総合訓練施設」に指定されていて、11種類もの職業訓練を実施しています。
そのため、訓練を受けるために他の刑務所から移送されてくる受刑者も多いそうです。
一時的に刑務所を出て「少年北海丸」という漁船に乗って行う「船舶職員科」は、日本で唯一函館少年刑務所だけが実施しています。
今までこの職業訓練を修了した受刑者は657人もいるにもかかわらず、再犯をして刑務所に戻ってきた人がいないそうです。
「教育的効果の高い職業訓練として注目されている」と刑務官の方がおっしゃっていました。
今日のまとめ
木工、洋裁、金属加工、農業などの刑務作業が、工場や畑で行われている
畑で採れた野菜は受刑者の食事にも使用される(調理も受刑者がする)
刑務作業で作られた製品は「丸獄製品」として売られている。
価格の割に高品質で、人気がある。職業訓練は溶接、理容、自動車整備などが実施されている。
漁船に乗る「船舶職員科」は函館少年刑務所のみで実施。
教育効果の高い職業訓練として注目されている。
次回予告
次の記事では刑務所内の様子…特に居室や廊下、面会室などの具体的な様子について書きます。
次回も読んでいただけると嬉しいです!