「皆さんご存じの」みたいな言い方するな
私は食事中にテレビを見る人間です。ワイドショーやニュース番組を視聴するのが好きで、特に独自取材の報道が面白くて好きです。どうせ明日には忘れているような内容なんですが、飯を食いながら楽しむ分にはちょうどいいんです。
そうやってテレビを見ていると、日本語の話者に違和感を覚える時があります。
それが今回扱う、"「皆さんご存じの」みたいな言い方"です。
例えば、アイドルグループが「今、大人気の!」みたいな紹介をされ方をします。
「いや知らねえよ」
そう思いながら聞いています。
さらに言うと、芸能人が亡くなると「〇〇として親しまれた」と言ったりします。全く親しんでいないのに。
加えて、「〇〇と言えば××ですが~」という表現にも、同様の違和感・不快感を覚えます。何故かというと、「皆さんご存じの」感が含まれているからだと思うんです。
そこに違和感・不快感を感じるのは、聴者に配慮されていないからではないでしょうか?
ある種の苛立ちを感じていると言えます。
聴者の中には、もちろん話者の発言に共感できる者もいるかもしれませんが、共感できない人もいるでしょう。そういった人への配慮が足りないから、気に入らないのかもしれません。
恐らく、話者にとっては当然の事として使っているのでしょう。その周囲にいる人間は知っている内容だから。
ここで、とある現象を紹介します。それが、『エコーチャンバー』です。
話者にとっては当然の事でも、それは自身が居る界隈にとっての話だけで、他界隈への配慮が不足していると、日本語の使い方として変になるんですね。
そういう表現を極力控えるように、意識していかねばならないと思いました。