フィンランド症候群~のほほんと生きていた方が健康にいい!?自分の体の声を聞いて。
「フィンランド症候群」と言う言葉があります。
これは、1974年~89年の15年にわたり、40~45歳で管理職に就いている約1200人の男性を対象に行った健康調査の結果から生まれた言葉だそうです。
調査内容は次の通り。
1200人をランダムに600人ずつ分けて、一方のグループには5年間、4カ月ごとの定期検診を行い、血圧やコレステロール値などに異常が見られた場合は、医者が介入し、適切な健康指導を行ます。もう一方のグループの600人は、定期検診もないもしない、と言うものです。
そして、15年間の死者数を調べたら、
丁寧な健康管理をしていたグループの方が、死亡率が高かった結果が出たそうです。そして、死因で目立ったのがストレスとの関係が深い心臓や血管の病気と自殺だったそうです。
もちろん、この結果からすべてに一般化はできないとは思いますが、健康診断の結果に一喜一憂し、特に「正常値」にこだわりすぎるとストレスになって、むしろ、心身にとって負担になる事がうかがわれます。また、
のほほんとして生きていた方が長生き、健康に良さそうともいえます。
健康のために
「~を食べなくては!」とか、
「糖分は1日〇gまでにしなくては」
等ある意味、自分にストレスをかけ、追い込んでしまうぐらいなら、
「毎日、自分の心身の調子は変化するのだから、必要な栄養素も必要な量も日々変化する」
「食べたい!おしいい!と思えるものこそが、今の自分に必要なもの」
ぐらいな、柔軟な受け止め方、発想でいる方が、むしろ健康にはいいみたいな気がします。
誰かが決めた健康法や基準値ではなく、
「自分の健康(法)は自分で決める」
「自分の体の声を聞いて生活する」というつもりでいないと、「健康情報」に踊らされて、むしろ、健康を害してしまいます。
実際、 いろんな体にいいとされる研究結果が出たと宣伝されていますが、あくまでそれは「平均」の話です。
100人が100人、全員にいい効果があったわけではなく、ある程度の人に効果があったということになります。なので、ひょっとしたら、100人中10人には効果がなかった、逆に副作用があったとして、その10人に自分が入っているかもしれません。
また、「正常値」「基準値」が出されていますが、様々な値が「悪い」のに、元気で健康に生きている人もいます。
ここで、無理やり、正常値にするために無理やり薬を飲んで、かえって健康を害する、元気を失う人だっています。
私自身は、以前、「ヨーグルトが体(腸)にいい」と聞いて、ずっと食べ続けていました。しかし、冷たいヨーグルトを大量に摂取して、下痢ばかりしていました。
やはり、自分に合った量や食べ方があります。
何でも、やみくもに、自分の体の個性、特徴を無視して食べればいいわけでもありません。
そんな「自分に合った健康法」「体の声を聞く」ことを、野生動物は本当に上手に行っています。
例えば、コアラ。
ユーカリの葉を主食としていますが、実は毎日同じ種類を食べているのではなく、日によって(自分の体調によって)、食べる葉を変えているそうです。なので、前日は美味しそうに食べていた葉っぱを、次の日には一切食べない、どんなにおなかが空いていても見向きもしないこともあるそうです。それは、無理に食べることで、自分の体に余計な負担をかけるからです。
また、野生のカバは水浴びをして体の汚れを落としたかと思ったら、すぐに「泥浴び」をします。人間の目からすると、せっかく洗ったのに、見た目てきにも「汚い」と思えますが、カバからすると、泥浴びをすることで肌を乾燥から守ったり、皮膚のノーマルフローラ(正常な細菌の集まり)を保つためだったり、健康の為にしています。
ちゃんと、病気から身を守るために、必要なことを行っているともいえます。
健康は大切なものではありますが、あまりにこだわり、健康以外に事を無視したり、健康かかわること以外の時間がやせ細ったりして、「ほとんど病気」の状態にならないように、気を付けたいと思います。
ここまで読んでいただき、ありがとうございます
皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです