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日記で不調をふきとばせ~小林弘幸先生、エリザベス女王、パッチワーク日記       

 日記は健康に良いと言われています。

 順天堂大学医学部の小林弘幸先生の「3行日記」を書くと、なぜ健康になれるのか?」(アスコム)で、次のように書いています。
 
 病気になる、体調が崩れる、夜眠れなくなる、無性にイライラするなど、すべての不調は自律神経のバランスの乱れからきています。心身の健康はもちろん、人間活動の好不調はみんなこのバランスによって左右されていると言ってもいいでしょう。(中略)
 私はふとりの医師として、ずっと自律神経をコントロールする方法を追い求めてきました。睡眠、食事、運動はもちろん、呼吸の仕方や時間の使い方、日常生活の心がけにいたるまで、あらゆる方面に目配りしながら自律神経のコントロールニツナガルノウハウを模索してきたわけです。そして、こうした末にたどりついた

究極の自律神経コントロール法が「日記をつけること」なのです。

(中略)
 
 特に寝る前に1日を振り返って、心を落ち着けて日記を書くと交感神経が優位だった昼の状態から、休む方に働く副交感神経を優位にしていくスイッチの役目を果たすことになります。
 
 実際、生涯現役を貫き、96歳で亡くなったイギリスの女王は寝るの時間に読書と共に日記を書く習慣があったそうです。
 
 何かとイギリス王室のスキャンダルが取りざたされて、普通で考えれば、ストレスフルな状態も多かったと思います。
 それでも、あれだけ元気にそして心のバランスを保てたのは日記を書いたことが大きいのではないかと思われます。
 日記を書きながら、自分について振り返られます。
 そして、「ガス抜き」にもなります。

 初めは、感情が高ぶって、相手の悪口だったり、自分のネガティブな気持ちを書き連ねたりしても、誰にも読まれません。その代わり、心の中にあった、いろんな思いを一度日記に書いて吐きだすと、「冷静」になれます。気持ちを整理できます。

書き出すことで、ネガティブな気持ちと「距離」をとれたり、気持ちを落ち着かせたりできます。

 そういえば、精神医学の世界では「日記療法」が、非常に効果が高い方法として取り入れられているそうです。日々、ストレスをが「0」になることはありませんが、日記を書くことによって、ストレスとうまく付き合う「心のしなやかさ」が生まれ、心が折れづらくなるからだと思います。
 
 小林弘幸先生が提唱する「3行日記」は、寝る前にその1日を振り返り、
 
1 今日一番失敗したこと(もしくは体調が悪かったこと、嫌だったこと)
2 今日一番感動したこと(もしくは嬉しかったこと)
3 明日の目標(もしくは、今一番、感心があること)
 
の3点を、1行ずつ、なるべく簡潔に書くという方法をとります。

 「嫌→良→目標」という順番によって、書きながら今日の反省から明日へのモチベーションアップへとつながっていきます。
 自分で抑え込んだり、ごまかしたりしないで、ちゃんと自分の感情に向き合い、吐露することで自律神経のスイッチの切り替えもうまくいくそうです。
 
 私自身も日記を20年以上、書き続けています。
 ただその日の出来事を羅列する、思ったことを叫ぶように書く、反省や目標を入れながら書く、連用日記に切り替えて、過去のその日を振り返りながら書くなど変遷してきました。
 今は、連用日記を使っていますので、日記を書きながら過去の日記を読むことにもなり、「この時期特有の不調」を発見したり、「仕事の忙しさ」「大掃除のような定期的な動きの確認」をしたりなど、次に生かせるような工夫もしています。
 
 また、過去の日記を「見る」と、「文字の丁寧さ」にも特徴が出ていることに気づきました。

自律神経が不調な時は、明らかに文字が乱れています。あるいは、気持ちが不安定だったり、不安やネガティブな思いが大きくなっているときは字が薄かったり、何時もと比べて文字が小さかったりもしました。

 逆に言うと、文字を丁寧にかけているときは、落ち着きがあり、きっと自律神経が安定していると推察できました。
 文字をゆっくり、丁寧に書くことを心がけて実行すると、不思議と気持ちも穏やかになってきます。「写経がいい」と言われるのは、ひょっとしたら、そんな自律神経が整うことにつながるからかもしれません。
 
 先日、とある大学生4人が「パッチワーク日記」と名付けた日記帳を開発したとニュースになっていました(クラウドファンディングで販売資金を募っているそうです)。
 1日の終わりに、その日の出来事や感情を整理して記録することで、明日への活力につなげるというコンセプトで、「楽しかった」「悲しかった」など、その時々の感情や出来事を書き込み、丸い枠に沿ってパッチワークのようにつなぐことで、当時の感情の大きさや強さを自由に記録できるようにしたものだそうです。

 「日記は書いた後に読み返すことが楽しい」
 「日によって書く量は違う」

と言う気付きを、「枠の大きさ」を自分で決められるようにする工夫につなげたそうです。
 こうして感情の整理をしながら、ストレスを減らし、良質な睡眠につなげることで、不調を減らしていくことを期待しているそうです。
 特に日曜日の夜の「サザエさん」の放送後に、書いたら効果的かもしれません。
 きっと、月曜日の朝をすっきりした気持ちで迎えられそうです。
 
ここまで読んでいただき、ありがとうございます
皆様の心にのこる一言・学びがあれば幸いです

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